今年に入り、埼玉県では50件以上の宅配ボックス・郵便受けなどが
荒らされる事件が発生。
防犯カメラの映像などを元に犯人は捕まりましたが、
心配されていた宅配ボックスのリスクが浮き彫りになっています。
今回は宅配ボックスの防犯性について、見ていきましょう。
■ダイヤルキーの施錠タイプが標的に!
ダイヤル式の宅配ボックスは、
1.宅配業者が空いているボックスに荷物を入れる
2.ダイヤルキーを操作して解錠のための暗証番号を設定
3.番号を記入した不在票を届け先のポストへ入れる
という形で使用されます。
暗証番号が分かりさえすれば誰でも取り出すことができます。
・配達人が誤った部屋に不在票を投函してしまう
・ポストを開けっ放しにする(暗証番号を解除したままにする)
・投函口から不在票を抜き取る
といったことで、盗難が発生してしまうこともあるのです。
ダイヤル式の宅配ボックスを設置している物件は
・不在票が入るポストをこまめに開ける
(他の郵便物がいっぱいだと、不在票が投函口から手の届く場所にある状態に)
・鍵はきちんとかけるよう注意喚起
・防犯カメラを設置する
などなんらかの対応が求められています。
■宅配ボックスの施錠タイプ比較
参考:家主と地主(2018.9月号)
現在は、解錠や施錠の管理をダイヤル式ではなく、
コンピューターで制御するものが普及しつつあります。
コンピューター式の宅配ボックスは
・各戸に割り振られた暗証番号
・専用のICカード
によって、解錠されます。
インターネット接続のあるオンライン式ならば、
インターネットを介して、宅配ボックスの利用状況を確認できます。
入居者は荷物が来たことをメールで確認することができます。
「誰かが宅配ボックスを荷物置きに使っている… 😕 」
といった問題も、ICカードや暗証番号で誰が使用しているかも特定できます。
また、長期間宅配ボックスを利用している人への
催促メールも自動で送られるようになっています。
鍵がひらっきぱなしというトラブルにも
遠隔操作で対応ができますので、安心です。
オフライン式でも、管理会社やオーナーが
定期的に巡回したり、緊急対応ができる形であれば、
セキュリティ的にはばっちりでしょう。
ただ、電気で動いていますので、コンピューター式は
停電などのトラブルがあると動かなくなってしまいます。
置くだけで電気代がかかってしまうのも、デメリットではあります。
宅配ボックスから盗まれた荷物についての責任は
基本的に配送業者ではなく、利用者、つまり入居者にあります。
とはいえ、ひとりでも、ずさんな利用者がいて、
「盗みやすい 😈 」と目をつけられてしまうことは
物件のセキュリティ面でも好ましくありません。
宅配ボックスを設置している物件は、
今一度、入居者の利用の仕方などを
確認してみてはいかがでしょうか?