共用部に一計。便利なレンタル〇〇

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入居促進を図る中で、共用部・エントランスに目を向けることはとても大切です。
壁紙や床のシートの張り直し…、掲示板、室名札など
様々なリノベーションはもちろんですが
宅配ボックスや植木鉢など物を設置して、イメージアップを図ることもできます。
とはいえ、物を購入するとなると、
費用面はもちろん、効果があまり得られなかった時、撤去するのも一苦労です。

そこでお勧めしたいのがレンタルやリースサービスを使っての
共用部・エントランスのイメージアップ

宅配ボックスも、メンテナンス込のリース契約が一般的になってきています。

今回はオーナーの気遣いや物件のコンセプトなどが伝わる
共用部・エントランスのイメージアップに使えるレンタルサービスについて
調べてみました。


■共用部・エントランスの役割とは
内見に訪れた入居希望者さんはもちろん、入居者さんが
一日のはじまりとおわりに目にする共用部・エントランスは
物件の印象が伝わる重要な場所です。
その他にも快適に過ごすことができる設備(ポストやゴミ捨て場など)があったり、
不審者が侵入しないようにオートロックや防犯カメラ、照明などでガードしたり…。

それぞれのお部屋の美化・外観はもちろん大事ですが、
「ここに長く住み続けたい 🙂 」
入居希望者さん、入居者さんに思ってもらうためには
共用部・エントランスのイメージアップは重要です。


■共用部・エントランスにおすすめのリースサービス
●オートロック
エントランスや各部屋に後付けできるオートロック機能もあります。
暗証番号やリモコン、ICカードタイプなど様々なタイプも揃っています。
電池式であれば電源もいらず、すぐ取り付けられるので、
そういったものを借りることも可能です。

●宅配ボックス
宅配ボックスも扱う企業が増え、選択肢が広がっています。
その中でも、やはり24時間サポートが受けられるリース型の宅配ボックスが人気。
ほかにもエントランスにスペースがなくても、各戸に置けるタイプの宅配ボックスも
登場しているので、単身者が多い物件では、設置を検討してみるとよいでしょう。

●防災用品
耐用年数の管理が難しい消火器も今はレンタルサービスがあります。
その他、揃えるとなかなか高額になってしまう
発電機やマンホールトイレ、人命救助用品などのレスキューセット、
スマートフォンが充電できるソーラーパネルや
明かりの確保として欠かせないLEDランタンなど
一式レンタルすることもできます。

●トランクルーム
分譲マンションなどに設置されることも多くなったトランクルーム。
賃貸物件でも空室にロッカーなどを置いて、トランクルームとして、
希望者に利用料を支払ってもらってレンタルしてもらう、という
大家さんもいらっしゃるかと思います。
特に収納不足でトランクルームも満室ばかりという都内の物件ならば
提携のトランクルーム会社を利用するのもひとつの手です。
トランクに自分で出し入れするタイプのほか、
宅配で荷物の搬入・搬出をするタイプもあるので、そうしたサービスが
提携しているので安価で利用できることをPRできると、良いかもしれません。

●シェアサイクル
スマートフォンを使って24時間365日、
利用できるシェアサイクルが注目されています。
空きスペースを利用して、誰もが利用できるシェアサイクルを
設置するのもひとつの手ですが、住民限定のシェアサイクルという方法もあります。
ファミリーの多い物件だと、自転車を共同利用してもらうことで、
各自の自転車保有数を減らしてもらい、スペースを管理することができます。
ニーズがあり、高額な電動自転車をシェアサービスとして
定額で提供するという方法もあります。
マンション向けにこうしたシェアサイクルのシステムごと
レンタルするサービスも登場しています。

●絵画・観葉植物・アクアリウム
エントランスの美化、イメージアップをめざすならば、
おしゃれなインテリアの設置もおすすめです。
レンタルなら季節に合わせたアートを楽しむこともできますし、
管理の難しい観葉植物、アクアリウムならば、
メンテナンス込でレンタルサービスを行っているところもあります。

●絵本
変わり種でいくと、ファミリー世帯の多い物件の共用部に
子どもが遊べるちょっとしたスペースをつくり、
そこに置く絵本をレンタルできるというサービスもあります。
回収・クリーンアップもサービスの中に入っているのが
レンタルならではのメリットです。

 

こうした共用部・エントランスからも他の物件との差別化もできるので、
印象にも残りやすくなります。
自分の物件に合うレンタルサービスがあれば、
ぜひ一度、導入してみてはいかがでしょうか?

 

もちろん、壁紙や床のシートの張り直し…、
ライトや館銘板、掲示板、室名札、
ポストのリフォームなども、物件の印象をがらりと変化できるので
入居者はもちろん、入居希望者にも好印象を与えることができます。
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■エントランスリフォームのご相談は…
【ホープハウスお問合せ先】
◇フリーダイヤル◇ 0120-708-114
◇関西◇ 0800-111-2188
◇関東・東海◇ 0120-708-114
※建物診断以外にも、リフォームについての相談も随時受け付けています。
 皆さまからのお問合せ、心よりお待ちしております!!!
★ご予算に応じたエントランスパックプランもあります★
★物件の状態、オーナー様のご要望に合わせて、ご相談に応じます★

トラブルを防ぐ!知っておきたいペットの特徴

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年々、犬猫以外のペット、いわゆるエキゾチックアニマルの需要が高まっています。
一方でトラブルも多く、
5月に横浜市のアパートでアミメニシキヘビが脱走。
さらに10月23日にも岡山市で大型のトカゲ「アルゼンチンテグー」が脱走し、
見つからないまま捜索も打ち切られています。

グラフ
株式会社プラネットにより、4,000人を対象として実施された
「ペット」に関する意識調査を見てみると、犬猫のほかにも魚、亀、
意外なところだと昆虫類の飼育も多くなっています。

犬猫以外のペットの飼育需要が高まっている一方、
ペット可物件がまだまだ少なかったり、
ペット可物件であっても、その種類が限られていたり…。

 😉 「こっそり飼っちゃえ!」
と、無断で飼育してしまう人も少なくありません。

 👿 「そうはいっても、わけの分からない動物を飼ってほしくない!」
と思うのは当然のこと。

今回は、ペット可物件を運営するうえで知っておきたい
ペットの特徴をまとめてみました。


 💡 契約違反のペットの飼育実態が明らかになっても契約解除は難しい?
契約解除には「信頼関係の破壊」がポイントになり、
ペット不可の物件でペットが飼われていたことによって
オーナーと入居者の間の信頼関係が壊れたかどうかが、争点になります。
しかし、多くの場合で、認められないのが実情です。

ペットの飼育については、近隣住人への危害や迷惑がかかったことで発覚することが多いです。
ただしそれも、ブラッシングの毛が飛んでくる程度では契約解除が難しく、
たとえば、犬が人を噛む事故を起こしたなど、
明確に誰かへ危害が加えられたような事例でない限り、契約解除は困難です。

危害がなかった時でも、ニュースになるような大騒ぎが発生した場合は、
信頼関係が壊れたと判断されるかもしれません。

とはいえ、前もって、規約に「ペットの飼育」について盛り込み、
違反した場合は退去、もしくは罰金・敷金の増額などが定められていると
たいていの入居者さんは退去、もしくは条件の見直しに同意してくれると思います。
また、ペットを飼っている人はペットへの愛情を持っているはずです。
今のまま、自分の物件で飼い続けられても、
ペットも入居者さんも幸せになれないことをきちんと伝えてあげると
納得してくれるかもしれません。

 💡 オーナーに求められるペットの知識とは?
ペット可物件を運営するにあたり、その規約づくりには
ペットの知識も必要になってきます。
トラブルは規約の不備と入居者の選定に原因があります。
犬・猫にも、色々な種類がいて、これに対して細かく条件を決めなくては
あとでトラブルにつながりかねません。
時には専門家の手も借りるか、実際に部屋を借りたいという入居希望者に
話を聞いて作ってみるのも手かもしれません。

■犬
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犬は猫以上に種類もサイズも性質も異なってきます。
部屋の広さや設備に合わせて、細かく条件を設けましょう。
・小型、中型、大型どれなら飼育可か
・体重は何kgまで飼育可か
・何匹まで飼育可か
・トイレトレーニングなどしつけはどの程度されているか
・共用部の使い方
(マーキングの禁止、バルコニーでの飼育禁止、廊下やエレベーターは歩かせないetc)
鳴き声に関しても問題にはなりますが、
これは飼育前に把握できるものではありません。
躾や防音対策をとってもらうか、事前に犬に会って様子を見るなど
入居者同様審査ができればベストでしょう。

■猫
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爪とぎやマーキングなど、猫は部屋を汚すようなイメージがありますが
飼い方次第でトラブルが随分減ります。
以下の条件を参考にしてください。
・トイレトレーニングなどしつけはどの程度されているか
・不妊去勢手術をお願いできないか
(発情期にオシッコを飛ばすスプレー行為や鳴き声を抑制することができます)
・完全室内飼いを条件にする
(ご近所トラブル、感染症やノミなどのトラブルもなくなる)
・お部屋の大きさによって、飼える頭数を決める

■小動物(ハムスター、フェレット、ウサギ、デグー、ハリネズミ、鳥etc)
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犬や猫ほど大きくなく、ケージで飼えるため、女性にも人気のペットです。
それでも毛や糞尿の処理などきちんとお願いすることはあります。
・基本ケージ飼い
(穴を掘る、物をかじるなどの習性があるので注意)
・散歩などケージの外に出す時間は、必ず目を離さない。深夜を避ける
・つがいで飼わない
(ハムスターなどは不妊・去勢ができないうえ、繁殖力も高いので、注意)
・毛や糞尿は小袋に入れ、そのほかの燃えるゴミと共にまとめて捨てる
(ゴミ袋にそのまま入れると、袋が破けた場合、細かいゴミが散らばる)

■魚類、爬虫類、昆虫など
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魚類、爬虫類、昆虫…最近人気のあるエキゾチックアニマルの
ヘビやトカゲ、サソリなどは比較的手軽に水槽やケージで飼うことが出来ます。
大きな声で鳴くこともなく、足音もないので、犬や猫に比べると
実は飼いやすく、だからこそ、こっそり飼ってしまう人も多いです。
ただ部屋に湿気が籠るとカビが生えてしまったり、
水槽の手入れ不足で悪臭がしたり、
水槽に傷が入るなどで水漏れのトラブルが起こったり…
最悪の場合、冒頭の事件のような脱走が起こると、
毒性がなく、危険性が少ないといっても、不安になりますよね。
それらのトラブルを防ぐためにも、飼育について細かい決まりごとを設けましょう。
・脱走を防ぐため、ケージや水槽のロック、部屋の戸締りの徹底
・水などの取り換え、換気の徹底
・水槽掃除については衛生面や共用部のトラブルを防ぐためにお風呂場に限定
・ポンプ音がひどい場合は防音シートで水槽を覆う
・地震対策のお願い
・水槽の重さ、大きさを限定する
(60cm水槽の総重量になると、水量や底砂などを足すと85~140kgほどに…)

■特定動物
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人に危害を加える恐れがある動物は「特定動物」に指定されています。
5月に脱走したアミメニシキヘビや人気の高いワニなどなど…
特定動物は令和2年6月1日から愛玩目的等で飼養することが禁止されましたが
すでに飼育されているものは、そのままです。
とはいえ、人に危害を加える恐れのある危険な動物(特定動物)を飼う場合には、
動物種・飼養施設ごとに都道府県知事または政令市の長の許可が必要です。
また、飼養施設の構造や保管方法についての基準を守らなくてはなりません。
・一定の基準を満たした「おり型施設」などで飼養保管する
・定期的な施設の点検を実施する
・特定動物を飼養している旨の標識を掲示する
などなど。そもそも、これらの条件を満たせる物件はなかなかないので
よほどのことがない限り、お断りするのが良いでしょう。
それでも許可する場合は、他の入居者にもその旨をお伝えし、
大家も責任を持って、飼育を見守る必要があると思います。
※許可を受けないで特定動物を飼養又は保管した場合
 ➡ 6カ月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
なお、許可の有効期間は5年間であり、継続して飼養又は保管をする場合には、
5年ごとの更新手続きが必要になります。

 

ペット可物件と一口に言っても、動物の数、入居者の数だけ、
丁寧に対応しないと、大きなトラブルにつながります。
実際の契約、部屋づくりについては
入居付けにつながるかも?!ペット飼育可能物件へのご提案
ニャンとかしたいワン!ペットのトラブル
など過去にも取り扱っているので、そちらも参考にしてください。

繁忙期前にチェック。入居の準備必要な物は?

入退去のお問い合わせなどで、忙しくなる繁忙期。
あまりに忙しすぎて、大家としても大変な時期ですよね。

色々手が回らなくなる前に、今のうちにチェックしたいのが
入居までの準備の確認

 😕 そんなこと今更、確認しなくても…
と思ってしまうかもしれませんが、改めて見直すことで
足りなかったことや退去時の課題を解決するポイントが見つかるかもしれません。

今回は大家の皆さんの復習を踏まえ、新たな入居者を迎える前の準備について
考えてみました。


■改めて「大家さんがやるべきこと」とは?
管理を管理会社にお任せする場合は、また違うかもしれませんが、
まずは大家さんのお仕事について見直してみましょう。
〇日々のお仕事
▼入居者の管理
・家賃の管理
・苦情や要望への対応
・契約違反への対応
・更新時に入居者の意思を確認
・更新手続き
▼建物の管理
・清掃
・メンテナンス
・設備の修理
・リフォーム
▼経営資金の管理
・賃貸経営の収支管理
・納税書類の準備
・リフォーム費用などの積み立て
・確定申告
・固定資産税の支払い
・更新、退去に伴う収支管理
〇退去時
▼入居者の管理
・退去の立ち合い
・修繕箇所の確認
・家賃、敷金などの清算
・入居者の募集
▼建物の管理
・リフォーム
・ルームクリーニング

こうして並べるのは簡単かもしれませんが、
入居者の意識や物件のあるエリアの変化。
さらに法律や助成などの変化により、それぞれの内容は
見直していく必要があります。

■民法・法律等の変化により見直しておきたいこと
2020年4月に改正・施行された民法により、
賃貸の色々なことが明文化されました。
今後入居される方や
2年前入居されて、今回契約更新となる人との契約書
については
一度見直しておいた方がよいでしょう。

〇賃貸に関わる民法の改正について
・賃貸借終了時の敷金ルールの明確化
賃貸借契約のトラブルの中でも多い「敷金」について、
改正民法では定義を明記して敷金の返還時期、返還範囲等に関する
ルールが明確になりました。
計算式は以下の通りです。
敷金額-未払い債務残額(損害賠償金、未払の賃料、原状回復費用など)=返還額
また、敷金の返還時期は
賃貸借が終了して賃貸物の返還がされた時点で敷金返還債務が生じる
と定めました。
[参考 ➡ ]敷金のルールが変わる!気をつけるポイントは

・賃貸借終了時の原状回復ルールの明確化
賃借人が負う原状回復義務について、
「通常損耗」や「経年変化」による部分についてはその義務を負わないという
ルールが明記されました。
国土交通省が出していた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について
を基準に、すでに対応されている大家さんも多いかもしれませんが、
敷金にも関わることですので、今一度、しっかりと確認しましょう。

・賃貸不動産が譲渡された場合のルールの明確化
オーナーチェンジの際に家賃の支払先が明確化されました。
ただし、譲渡された方が家賃を受け取るためには、不動産移転登記が必要です。
譲渡を受けたら早めに移転登記を済ませましょう。

・修繕についての義務の明確化
賃貸人の修繕義務と賃借人の修繕義務の範囲が明確化されました。
前者は賃貸人が物件を貸すときにはしっかり修繕して貸し出す義務を負い、
後者は借主が壊したり汚した部分は自分で修繕する義務を負うものです。

・連帯保証人の責任範囲と限度額の明確化
連帯保証人が責任を負う範囲は「債務の元本」「債務に関する利息」「違約金」
「損害賠償」「その他に発生する債務」で、
あらかじめ決められた極度額を限度とするように定められました。
さらに連帯保証人の限度額を契約書に記載するように定められています。
[参考 ➡ ]家賃債務保証の実態と注意点

・設備の一部滅失による賃料減額の厳格化
賃料減額についての規定が厳格化され、使用できなくなった部分の割合に応じて、
当然に賃料は減額される、と変更されます。
故障・破損を借主が発見した場合の通知義務、
減額の割合や期間について、あらかじめ確認しておきましょう。
[参考 ➡ ]民法改正から1年…事例から見る設備不良と対応
故障・破損が発生した際には、早急に対応して借主との信頼関係を構築し、
減額請求に至らないよう努めることが大事です。

〇生産緑地法から30年…増えるライバル物件
1992年に施行された生産緑地法が2022年において、ちょうど30年を迎えます
生産緑地に指定された土地は住宅地にあったとしても農地並みの固定資産税、
相続税として優遇されてきたわけですが、現在、30年の期限を迎えて
市区町村長に買取りの申し出を行うか、通常の宅地としてこれまでのような
恩恵のない状態で保有をするかの二者択一となっています。
そのため一部では、土地活用のためアパートの建設ラッシュが生じています。
自物件の周りのライバル物件はしっかりチェックし、
賃料について再考しましょう。

〇注目される高齢者の居住の安定確保
高齢者人口は今後も増え続け、その居住の安定確保が急務となっています。
大家さんが気になるのは、やはり「高齢者の退去」の段取り。
不安を払しょくするために、様々な見解や条項モデル、サポートが登場しているので
しっかりチェックし、入居時・更新時の契約で万が一に備えましょう。
[参考 ➡ ]自然死は事故物件にならない!?高齢者賃貸を考える
[参考 ➡ ] 孤独死…その後の指針に。残置物のモデル条項発表

■入居時に渡すもの
書類類はすべてまとめて、バインダーやアタッシュケースに
入れてあげるとよいでしょう。
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・マンションの管理規約、使用規約
共用部分の範囲、使用方法など「マンションのルールブック」と呼べるものです。
トラブルの際は、これをもって対応ができるので、
マンションの状況や入居者層の変化、時流に合わせて、必要なことは追加し、
刷新していってください。

・管理、家賃、トラブルについての連絡先
窓口が違う場合は、「こんな時には…」と例を出してあげて、
連絡が取りやすくしてあげるとよいです。
また、最近では電話が億劫という人も増えているので、
WEB(SNS、メールなど)の連絡先も追記するとよいでしょう。

・設備関係の取り扱い説明書
ガスコンロやお風呂、照明、エアコンなどの設備のほか、
インターネット設備の取り扱いについてもしっかりまとめましょう。
特に無料インターネットを入れているのであれば
ネットワークキーとPWを必ず見やすいところに用意しましょう。

・ごみ収集のマニュアル
ごみ捨てのマナーを守るためにも、
市町村で配られているごみ回収・分別のマニュアルは
大家さんからも渡した方が良いです。
また指定のゴミ袋がある地域ならば、サービスと周知のために
一緒にお渡しするとよいでしょう。

・お部屋の鍵
できれば余分にお渡しできる本数があるとよいです。
一人暮らしなら、親御さんなどに渡せるよう2本以上。
3LDK以上ならば、家族分の鍵が欲しいはずなので、
3~4本、用意してあげると親切です。

・入居者の心を掴むウェルカムプレゼント
ひと手間かけるのであれば、ちょっとしたお手紙と共に
「入居者プレゼント」を一緒に渡してあげましょう。
・雑貨(入浴剤や歯ブラシ、タオルなど)
・生活消耗品(トイレットペーパー、洗剤・掃除用品など)
浄水器などの消耗品を使う設備があれば、交換用のカートリッジなんかも
喜ばれます。

 

日々忙しい中、作業的になりがちな入居対応ですが、
繁忙期前に 😕 「今時の入居者さんにフィットした形になっているか」改めて見直し、
トラブルなしの長期入居・満室経営へつながるよう動いてみましょう!

賃貸に絡む、日本人・外国人比較調査の実態

コロナ禍の影響で在留外国人数は8年ぶりに減少したと言われていますが、
令和2年6月末現在における中長期在留者数は257万6622人、
特別永住者数は30万9282人で、
これらを合わせた在留外国人数は288万5904人と
多くの方が日本に住まわれていることが分かります。

とはいえ、大家さんとしては、
生活習慣や法制度の違う外国人を相手にすることは
なかなか難しいというのが正直な感想だと思います。

🙁 「家賃滞納リスクが多そう」
😕 「入居後のトラブルが心配」
というマイナスイメージが先行していますが、実際にはどうなんでしょうか?

在留外国人専門の賃貸仲介&総合サービスを提供しているアットハース株式会社は、
これまでに2,500名超の在留外国人の賃貸仲介の実績を元に、
彼らにまつわる実態・調査を定期的に実施。
外国籍契約者の実態を日本人と比較したデータを発表しました。


【賃貸&外国人】にまつわる実態調査をレポートするアットハースレポート
(8/31発表ニュース提供元:PRTIMES、情報提供元:アットハース株式会社

■大家が在留外国人を敬遠する理由TOP3sub1
外国人の民間賃貸住宅入居支援策に関する考察 / 稲葉佳子を参考にすると
やはり一番に挙げられるのは「もしもの時のトラブルを誰が対処してくれるのか」
ただでさえ、トラブルに対する注意はしにくいのに、
日本語以外でどうやって伝えればよいのか、悩みますよね。
2位「家賃滞納・未払いのリスク(61%)」
3位「生活ルール・日常でのトラブルリスク(59%)」となっております。

■比較その1「入居審査通過率」sub2
京大学空間情報科学研究センター「民間賃貸住宅市場における入居審査と家賃滞納」

入居審査率を比較すると、
「在留外国人」は61.4%、「日本人」は83.2%
やはり日本人のほうが高いことが分かります。

入居審査を通過する条件としてポイントとなるのが以下の通りです。
・日本語が話せること
読み書きができないと、契約書を理解してもらえないという判断になります。
最低限、大家さんや不動産屋と意思疎通ができて、
ある程度読み書きが出来るレベルの日本語能力がないと、
部屋を借りることは難しいでしょう。
・家賃の支払い能力があること
仕事に就いていて家賃の支払い能力があるかどうかが最も重要になります。
「就労証明書」や「在職証明書」の提出を求められる場合があります。
・在留資格があること
この資格なしに日本に入国、在留することは不法滞在になります。
・日本人の連帯保証人をつける、もしくは外国人専門の保証会社を利用する
日本人の知り合いや仕事場の人などを連帯保証人とする方もいます。
外国人専門の保証会社ならば、外国人入居者とのコミュニケーションもとれますし
トラブルや契約に関してもサポートしてくれるので安心です。
・会社に借りてもらう(法人契約)
仕事のために日本に来ている場合は、会社名義(法人契約)で部屋を借りてもらい
寮として外国人の方が入居するケースもあります。

今回のレポートを発表したアットハースから仲介する在留外国人の
通過率は約82%と、日本人の審査通過率とほぼ一緒という結果になっています。
要因としては、
①アットハース側でも一次スクリーニング(年収対希望家賃のバランス確認)を実施
②大手日系企業勤務等のお客様が多い
と高属性の外国人入居者の対応をされていることや
サポート体制が整っており、不動産会社や大家さんからの
信頼度も高いことあげられます。

 
では、生活に困窮している層の外国人がトラブルを起こすかというと
実はそうでもないと言われています。
外国人は大家とのトラブルを避ける傾向が強く
トラブルを起こすケースは「知らないでやってしまった」ということがほとんどで
きちんと対応すれば問題は解決することがほとんどだと言われています。
■比較その2「家賃滞滞納率」
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京大学空間情報科学研究センター「民間賃貸住宅市場における入居審査と家賃滞納」
外国籍・日本国籍との間で、家賃滞納・未払い率に対しては、
大きな差はみられません。
在留外国人を敬遠している理由である「家賃滞納・未払いのリスク」
これについてはオーナー側の思い込みが強いとも言えそうです。
外国人という理由だけで断っていた人が
優良入居者となる可能性だってあったのかもしれません。
 
■比較その3「トラブル件数」sub4 
不動産適正取引推進機構「不動産取引・管理に関する実務調査 賃貸住宅管理アンケート」

では実際に起こる「賃貸トラブル」としてはどんなものが多いか。
日本人に関しては「家賃滞納」「敷金の清算」などお金に関することが
トップ3に入る一方で、
在留外国人の家賃滞納については6位に入っており、
実態はそう多くないと言えるのかもしれません。

しかし一方で起こっているのが
日本の生活習慣を知らずに起こしてしまうトラブル。
日本でどのような生活を送らなくてはいけないかということに対する
情報と知識が不足している場合が多いといわれています。

 

👿 トラブルが起こる可能性があるなら、やっぱり外国人は避けたい!
そういう判断をされる気持ちも分かりますが、
価値観の違いが、逆に自物件とフィットする可能性もあるかもしれません。

〇築古物件でもオッケー
新築を好む価値観がなく、家賃やエリアがあれば気にせず住んでくれる方もいます。
DIY文化が根付いている国もあり、DIY可の物件を喜ばれることもあります。
〇3点ユニット、シャワーのみでもオッケー
湯船に浸かる習慣がなく、
3点ユニット、シャワーのみでも抵抗感がない人も多いです。
〇家具・家電付。短期入居でもオッケー
マンスリーや民泊用に家具家電を揃え、短期入居可能にしたお部屋を
求めている外国人もいます。

各市町村では、外国人向けのガイドブックを配布しているところもあります。
また在留外国人の方を紹介してくる仲介会社さんは、
サポートなどもきちんと整えているところが多いです。
もう特別じゃない!外国人入居者との関わり方でも取り上げましたが、
すでに外国人入居者は特別なものではなくなっており、
国を挙げて、受け入れやそのサポートが進んでいます。

🙂 「うちは日本人で満室だし、わざわざ外国人を受け入れる必要はないよ」
という大家さんも、いつか仲介会社から「在留外国人は受け入れていますか?」と
問われる日が来ないとも限りません。

自分ならどう対応するか、一度は考えてみてもよいかもしれませんね。

▼参考にどうぞ▼
外国人の民間賃貸住宅への円滑な入居について(国土交通省)