【山口県防府市】築36年木造アパート|外廊下の鉄部腐食を補修した大規模修繕
- 施工エリア:山口県防府市
- 建物の構造:木造2階建
- 建物の築年数:1991年4月 (築36年)
築36年の木造アパートで、雨が直接かかる外廊下床の割れや鉄骨梁の腐食を補修し、外壁・カラーベスト屋根も塗装して、共用部の安全性と外観を一体的に見直した大規模修繕事例です。
依頼の経緯
木造アパートでも、外廊下や外階段を支える梁・柱などに鉄骨が使われていることがあり、雨が直接かかる開放型の共用部では、鉄部のサビや腐食が大きな維持管理上の課題になります。表面的なサビの段階であれば補修・塗装によって保護できますが、腐食が進んで鋼材そのものが薄くなったり欠損したりすると、廊下や階段を支える性能にも関わるため、単なる美観上の問題としては扱えません。
今回の物件は、山口県防府市に建つ築36年・木造2階建のアパートです。施工前は淡いクリーム系とブラウン系を基調とした外観でしたが、築年数の経過とともに色あせや古びた印象が目立つようになっていました。
さらに、この建物は2階の外廊下と外階段に雨が直接かかる構造で、外廊下床はコンクリート面への塗装仕上げでした。床面には塗膜の摩耗や剥がれに加え、廊下中央を長手方向に走るような大きな割れや、手すり支柱に沿って続くひび割れも確認されました。床表面だけでなく、廊下を支える鉄骨梁にも広範囲のサビや塗膜欠損があり、一部では穴が開くほど腐食が進んでいる箇所も見られました。
共同住宅では、廊下を支える鉄部の腐食が進行し、床の抜け落ちや転落事故につながった事例もあります。そこで今回は、外観の古さを改善するだけでなく、入居者が毎日利用する共用部の安全性にも関わる劣化を見逃さず、建物全体を大規模修繕することになりました。






当社からのご提案
オーナー様が気にされていた外観の古さへの対応に加え、当社では特に劣化が目立っていた外廊下床と、それを支える鉄部を重要な修繕箇所として捉え、外壁・屋根まで含めて建物全体を手入れする計画をご提案しました。
外廊下床は、長手方向や手すり側に複数の割れが生じていたため、単純に新しい塗料を上から重ねるのではなく、ひび割れや脆弱になった部分を広い範囲で下地処理し、そのうえで床面全体を仕上げています。仕上げ材だけを更新しても、下地に傷みが残っていれば更なる劣化を招いてしまうため、既存床の状態を整えてから次の工程へ進むことが重要です。
あわせて、1階共用廊下の天井部分にあたる2階廊下床裏についても、廊下を支える鉄骨梁のサビや塗膜欠損を補修したうえで再塗装しました。外階段や柱などの鉄部にも同様に手を入れています。鉄部は、表面だけを塗り直しても下地にサビが残っていれば塗膜の内側で腐食が進むことがあるため、サビや劣化した既存塗膜を処理し、塗装できる状態に整える工程が欠かせません。
さらに、カラーベスト屋根も防水性能を高めるため塗装によって表面を保護し、外壁とあわせてメンテナンスしました。外観は従来のクリーム系とブラウン系から、濃いネイビー~チャコール系と白を組み合わせた配色へ変更。妻側には白を縦方向に入れ、外階段や柱、梁などを濃色でまとめることで、劣化箇所を修繕すると同時に、築36年の建物の印象そのものも刷新しています。

施工後の効果
施工後は、クリーム系とブラウン系だった外観が、濃いネイビー~チャコール系と白を基調としたメリハリのある配色へ変わりました。妻側に入れた白い縦ラインや、濃色で統一した外階段・柱・梁・雨樋と白い手すりの組み合わせによって、施工前とは建物全体の印象が大きく変化しています。単に色あせた外壁を塗り直すだけではなく、大規模修繕を機に外観デザインまで見直したことも今回の特徴です。
共用部では、緑色の塗装が剥がれ、大きな割れが生じていた2階外廊下床に下地処理を施し、明るいグレー系で全体を仕上げました。また、サビや塗膜欠損が進んでいた外階段や廊下床裏の鉄骨梁も補修・塗装し、外壁だけでなく、入居者が日常的に利用する共用部までまとめて手を入れています。
今回のように雨が直接かかる外廊下や外階段を持つ建物では、鉄部の腐食を長期間放置すると鋼材の断面が失われ、廊下や階段を支える性能が低下するおそれがあります。さらに劣化が進めば、床の損傷や、最悪の場合には崩落など人命に関わる事故につながる可能性もあります。特に1階共用廊下の天井側に見える2階廊下床裏は、普段視界には入っていても立ち止まって細かく確認する機会が少なく、気付いたときには腐食が進んでいるケースもあるため注意が必要です。
また今回の物件では、2階外廊下床がコンクリートへの塗装仕上げで、雨の影響を受けやすい状態でした。今回の劣化原因を床仕上げだけに特定することはできませんが、同様に雨掛かりとなる外廊下では、床面を長尺シートなどで保護したり、側溝や端部を含めて防水処理を検討したりすることも、躯体への雨水の浸入を抑えるうえで重要な考え方です。
鉄部が大きく欠損してからでは補修範囲も広がるため、床の割れや塗膜剥離、梁のサビといった初期の変化を見逃さず、共用廊下全体の防水性と鉄部の状態をあわせて確認することが、建物を長く使い続けるための修繕判断につながります。



施工ポイント
- 雨が直接かかる外廊下や階段は鉄部が腐食しやすい
- 鉄骨梁のサビ・欠損は早期補修の判断材料
- 廊下を支える鉄部の腐食が進行し床の抜け落ちた事例も
- 鉄部の腐食を長期間放置すると鋼材の強度が失われ性能が低下するおそれがある
- 床面を長尺シートなどで保護したり側溝や端部を含めて防水処理で雨水の侵入を抑制
無料建物診断・修繕相談について
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