【神奈川県川崎市】築39年RC造分譲マンション|下地補修を重視した大規模修繕
- 施工エリア:神奈川県川崎市
- 建物の構造:RC造5階建
- 建物の築年数:1988年4月 (築39年)
築39年RC造分譲マンションで、外壁・タイル・鉄部の劣化に対し、表面の美観だけでなく下地処理・下地補修を重視して大規模修繕を実施し、相見積もりでは補修範囲まで比較する重要性を示した事例です。
依頼の経緯
築40年近いRC造マンションでは、見た目の古さが修繕を考えるきっかけであっても、建物を長く使い続けるためには、表面をきれいにするだけでなく、その下にある下地の状態まで確認することが重要です。
今回の物件は、神奈川県川崎市に建つ築39年・RC造5階建の分譲マンションです。新丸子駅や武蔵小杉駅など複数駅を徒歩圏で利用でき、白系のタイルを基調とした外観ですが、施工前は塗装面にチョーキングや塗膜のめくれ・剥離、タイルには欠けやひび割れが確認されていました。共用部の有孔金属パネルや階段まわりでもサビや欠損、塗膜剥離が進み、白い壁面には茶褐色の筋状汚れが目立つ状態でした。
今回は管理組合様が大規模修繕を検討され、すでに他社からの見積もりも出ている中で当社へご相談いただきました。そこで、単に外観を新しく見せるのではなく、築39年の間に蓄積した劣化にどこまで手を入れ、これからも建物を使い続けられる状態に整えるかを重視して修繕内容を検討しました。







当社からのご提案
すでに相見積もりが出ていた案件だったため、当社では同じ工事項目を並べて価格だけを競うのではなく、当社の施工力を活かし、必要な修繕に重点を置きながら費用面にも配慮することを提案の軸としました。新しい設備を追加して付加価値をつくるよりも、築39年の建物をこれからも維持していくために、これまで蓄積してきた劣化を一度きちんと補修するという考え方です。
工事は外壁塗装、タイル補修、屋上防水、鉄部補修を中心に計画しました。特に重視したのが、完成後には見えにくくなる下地処理・下地補修です。外壁では塗膜のめくれや剥離、タイルでは欠けやひび割れ、鉄部ではサビや欠損状の劣化が確認されており、表面を塗り直すだけではなく、それぞれの状態に応じて下地を整えてから仕上げることが必要でした。
相見積もりでは、どうしても最終的な見積金額に目が向きやすくなります。しかし、完成直後はどの会社が施工しても表面が整って見えるため、価格だけでは補修内容の違いが分かりにくい部分があります。建物をこの先長く使うことを考えると、「何を塗るか」だけではなく、「塗る前にどの劣化へ手を入れるのか」まで確認することが重要です。当社ではその考え方と各工事の必要性を一つずつ説明し、時間をかけて管理組合様にご検討いただきました。丁寧に説明を重ねたことが、最終的な信頼につながった案件です。
【鉄部補修は、サビの程度だけでなく「部材の役割」から工法を考えます】
鉄部にサビや穴、欠損が生じている場合、すべてを同じ方法で補修するわけではありません。まずケレンなどで浮いた塗膜やサビを除去して下地を確認し、そのうえで部材の役割や腐食の程度に合わせて補修方法を検討します。
- 〇手すり・外階段・共用廊下の支柱など
人の荷重がかかる部分や転落防止の役割を持つ鉄部では、安全性や強度を考慮する必要があります。腐食や欠損の程度によって、鋼板を用いた溶接補強や部材交換などを検討します。 - 〇ドア枠・扉・メーターボックス・庇など
構造的な荷重を受けにくい部分で、欠損が比較的軽度な場合には、サビや脆弱部分を除去したうえで、金属用エポキシ樹脂などの補修材で欠損部を成形し、表面を整えて塗装する方法があります。 - 〇階段踏板など、鉄板に広い穴や欠損がある場合
腐食範囲や残っている鉄板の状態に応じて、新しい鋼板を取り付けて既存部分を覆うカバー工法なども選択肢になります。
鉄部補修で大切なのは、サビを塗料で隠すのではなく、まず下地を確認し、部材に求められる役割と腐食状態に応じた補修を行ってから仕上げることです。上記は鉄部補修における一般的な工法選定の考え方であり、劣化状況や建物の状態に合わせ補修方法を選択します。


施工後の効果
施工後は、白系のタイルと白色仕上げを主体とした外観が整い、青系のサインやエントランスがアクセントとして映える物件の魅力を取り戻しました。
ただし、今回の大規模修繕で重視したのは、見た目を新しくすることだけではなく、外壁塗装、タイル補修、屋上防水、鉄部補修を通して、築39年の間に傷んできた部分へ手を入れ、建物を今後も維持していくため下地補修を入念に行ったことです。
下地補修は、工事が終われば仕上げ材の下に隠れてしまうため、完成写真だけでは違いが分かりにくい工程です。しかし、塗膜が剥がれた部分やサビが進んだ鉄部などをそのままにして表面だけを整えても、建物を長く維持するための修繕とはいえません。
分譲マンションの大規模修繕で複数社の見積もりを比較する際は、工事金額や仕上げ材だけでなく、建物の劣化状態を把握し、どこまで補修を行うのかに目を向けることが大切です。表面には現れにくい下地補修まで含めて比較することが、築年数の進んだマンションで修繕内容を判断する一つの基準になります。
施工ポイント
- 相見積もりでは金額だけでなく補修範囲も比較
- 築39年の劣化に対し下地処理を重視
- 鉄部は部材の役割と腐食状態で工法を検討
- 完成後に隠れる下地補修も見積の比較材料に
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ホープハウスシステムでは、賃貸アパート・一棟マンションのオーナー向けに、無用建物診断・修繕相談を行っています。
外壁・屋根・防水・鉄部・共用部などの劣化状況を確認し、修繕箇所・工事範囲・優先順位を整理。部分補修から大規模修繕まで、建物の状態に応じて対応いたします。
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