【大阪府大阪市】築22年RC造マンション|塩ビシート防水の浮き・破断を改修
- 施工エリア:大阪府大阪市
- 建物の構造:RC造4階建
- 建物の築年数:2005年3月 (築22年)
築22年RC造マンションの屋上で、固定部が外れ塩ビシートに大きな浮き・破断が発生。既存シートを撤去して下地を補修し、立ち上がり端部を確実に固定して防水層をつくり直した事例です。
依頼の経緯
塩ビシート防水は、シート自体にまだ耐用余力があっても、台風や強風などの影響で端部や固定部が外れると、シートが風を受けて大きく動き、引っ張られて破断することがあります。
破れた部分から雨水が入り込むと、防水層の下に水分が回り込み、外へ抜けにくい状態になることもあるため、早めの補修が必要です。そのため、シート防水の修繕時期は築年数だけでなく、「浮き・たるみ・端部の外れ・破れ」といった実際の症状から判断することが重要です。
今回の物件は、大阪府大阪市に建つ築22年・RC造4階建のマンションです。屋上立ち上がりには笠木がなく、塩ビシートを立ち上がりから外側まで巻き込む納まりとなっていました。
現場を確認すると、立ち上がり部分のシートを押さえていた固定金具が外れ、シートが下地から離れた状態に。風の影響を受けやすくなったシートは広範囲で大きく波打ち、一部では引っ張られて破断し、下層まで露出していました。
原因を前回施工の不良と断定することはできませんが、オーナー様は「次は同じ状態を繰り返したくない」と考えられていました。そこで、偶然にも、以前ご自宅の隣のマンションで当社が施工していたことご存じで、今回ご相談をいただきました。



当社からのご提案
施工では、既存の塩ビシートを一度剥がして下地を確認し、必要な補修を行ったうえで新しい防水面を形成しました。特に重視したのが、今回の大きな浮きや破断につながっていた「端部の固定」です。この屋上には立ち上がり上部を覆う笠木がないため、塩ビシートを立ち上がりから外側まで巻き込み、風を受けても端部が持ち上がりにくいよう確実に固定する必要があります。
塩ビシート防水では、下地に固定用の金具や鋼板などを取り付けてシートを保持し、シート同士の重ね部分を熱風で溶着して連続した防水層を形成します。今回も、既存防水で固定部が外れていた状態を踏まえ、特に立ち上がりから外側へ巻き込む端部を入念に固定しました。
また、脱気筒周り、立ち上がり部のシーリング、フェンス支柱基礎まわりなど、防水上の弱点になりやすい取り合い部分まで施工しています。単に新しいシートへ張り替えるのではなく、「同じ浮きや破れを繰り返さないために、どこを確実に納めるべきか」を確認しながら防水層をつくり直しました。




施工後の効果
施工前の状態では、塩ビシートが下地から離れて屋上の広い範囲で大きく波打ち、一部ではシートが長く破れて下層まで露出していました。施工後は、屋上全体が明るいグレー系の平坦な防水面となり、施工前に見られた大きなしわや浮きはなくなっています。外周の立ち上がりから外側までシートを納め、フェンス支柱基礎の周辺なども含めて連続した防水面に仕上げました。
屋上は普段目にする機会が少ないため、「まだ耐用年数には余裕があるから大丈夫」と考えているうちに、漏水が起きて初めて異常に気づくケースもあります。特に台風や強風、大雨の前後には、シートの浮きやたるみ、端部の外れ、破れが生じていないか確認しておくことが大切です。
今回は、屋上防水の異常を早期に改善することを優先し、足場を必要としない範囲の工事に絞って対応しました。屋上防水と外壁改修を同じタイミングで行う方法もありますが、建物の状態によっては、緊急性の高い箇所を先に修繕する判断も必要です。当初立てた長期修繕計画だけで判断せず、現在の症状に応じて修繕の優先順位を見直していくこもも重要です。


施工ポイント
- シート防水の修繕時期は築年数だけでなく「浮き・たるみ」も判断目安に
- シートの浮きは、後のシートの破れにつながる可能性大
- 笠木のない立ち上がりは立ち上がりから外側まで防水シートを巻き込む
- 緊急性に応じて長期修繕計画の優先順位の見直しが必要