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【大分県大分市】築43年RC造3階建|下地補修と防水で建物を守る大規模修繕

  • 施工エリア:大分県大分市
  • 建物の構造:RC造3階建
  • 建物の築年数:1984年9月 (築43年)

築43年RC造で多数の塗膜浮き・剥離と小規模な爆裂を補修し、屋上防水・シーリング・鉄部も一体で整備。建物保存を優先しつつ、ブラウン×白の配色と室名札更新で外観も刷新しました。

依頼の経緯

築40年を超えたRC造では、外壁の色あせや汚れだけでなく、内部の躯体にも劣化が見られるようになり塗膜の膨れ・浮きやひび割れなど、表面の塗り替えだけでは対応しにくい劣化が現れやすくなってきます。こうした症状を放置すると水分の影響が躯体内部まで及ぶと、鉄筋が腐食・膨張し、周囲のコンクリートが押し出されるように欠損する「爆裂」につながることもあるため、築年数の進んだ建物ほど下地の状態まで確認することが重要です。

今回の物件は、大分県大分市に建つ築43年・RC造3階建。JR豊肥本線を利用できる住宅地にあり、近年は宅配ボックスも導入するなど、今後も長く活用していくことを前提に設備面の更新も進められている物件です。

建設当初は白を基調とした外観だったと考えられ、これまでの修繕のなかで黄みを帯びたクリーム色やグリーンが取り入れられ、白系の外壁に緑が映える配色へと変化してきたと思われます。しかし、経年によって色あせが進み、外壁を触ると白い粉が付着するチョーキングも確認されるなど、建物全体にくすんだ印象が目立つようになっていました。そのため、オーナー様からは「外観の印象を一新したい」とのご要望もいただきました。

さらに詳しく調査すると、共用廊下や軒裏を中心に塗膜の膨れや浮きが多数見つかり、すでに広い範囲で剥離して下地が露出している箇所や、小規模な爆裂も確認されました。そこで今回は、美観だけを整えるのではなく、傷んだ下地を補修し、屋根・屋上防水やシーリング、鉄部まで一体で見直して、建物そのものを守ることを主眼とした大規模修繕をご提案しました。

施工前:経年によって色あせが進み、外壁を触ると白い粉が付着するチョーキングも見られた外観
施工前:経年によって色あせが進み、外壁を触ると白い粉が付着するチョーキングも見られた
施工前:オーナー様からは「外観の印象を一新したい」とのご要望
施工前:オーナー様からは「外観の印象を一新したい」とのご要望
施工前:ベランダや軒裏など雨水の影響を受けやすい部分では、すでに塗膜が剥離した形跡が見られます。
施工前:ベランダや軒裏など雨水の影響を受けやすい部分では、すでに塗膜が剥離した形跡が見られます
施工前:爆裂が起きている箇所もある様子
施工前:爆裂が起きている箇所も
施工前:塗膜の剥離浮きが見られる外壁の様子
施工前:塗膜の剥離浮きが見られる外壁
施工前:塗膜の剥離浮きが見られる外壁
施工前:塗膜の剥離浮きが見られる外壁
施工前:塗膜が劣化しチョーキングしている様子
施工前:塗膜が劣化しチョーキングしている様子

当社からのご提案

今回の工事で特に重視したのは、完成後には見えなくなる外壁や共用部内壁の下地補修です。一見すると大きなひび割れは目立たず、チョーキングが中心のように見える壁面も、詳しく調査すると塗膜が浮いている箇所が多数ありました。さらに、ベランダや軒裏など雨水の影響を受けやすい部分では、すでに塗膜が剥離し、下地が露出している箇所も確認されました。

塗膜が膨れたり浮いたりした状態のまま上から新しい塗料を重ねても、下地が安定していなければ長期的な仕上がりは期待できません。そのため、浮きや剥離が生じた脆弱な部分を除去・処理し、下地が露出した箇所や小規模な爆裂部についても補修して表面を整えたうえで、新たに塗装を行いました。

また、傷んだ部分だけを補修しても、水分の影響を受けやすい状態が残れば、再び下地の劣化につながるおそれがあります。そこで屋上の防水に加え、手すりや建具と躯体の取り合い部分のシーリング、鉄部についてもあわせて補修。「傷んだ部分を直すこと」と「水分が入り込みにくい状態へ整えること」の両面から、建物保存を優先しました。

そのうえで外観は、既存の白・クリーム・グリーンを組み合わせた配色から、外に面する壁面をブラウン、奥まった共用部の内壁を白とする配色へ変更しました。室名札もオリジナルデザインで新たに作成し、建物を守るための修繕と外観の刷新を同時に進めました。

施工前:手すりと躯体の取り合い部分のシーリングの様子
施工前:手すりと躯体の取り合い部分のシーリング
施工後:手すりと躯体の取り合い部分のシーリングの様子
施工後:手すりと躯体の取り合い部分のシーリング
施工前:共用部内壁の様子
施工前:共用部内壁
施工後:共用部内壁の様子
施工後:共用部内壁
施工前:古さを感じる室名札の様子
施工前:古さを感じる室名札
施工後:シルバー系を基調としたオリジナルデザインへ更新した様子
施工後:シルバー系を基調としたオリジナルデザインへ更新

施工後の効果

施工後は、塗膜の膨れ・浮きや剥離が多数見られた箇所、小規模な爆裂が確認された部分を下地から補修したうえで、外壁を新たに塗装しました。さらに、屋上防水、シーリング、鉄部までまとめて見直したことで、目に見える外壁だけでなく、建物を保護するために重要な複数の部位を一体で整えています。

外観は、施工前の白・クリーム・グリーンを組み合わせた配色から、外周やバルコニー腰壁をブラウン系、奥まった共用部を白系とする配色へ変更しました。建物の凹凸に沿って濃淡を分けることで、立体感と奥行きを感じられる外観へと変化しています。室名札もシルバー系を基調としたオリジナルデザインへ更新し、大規模修繕を単なる原状回復で終わらせず、建物全体の印象も見直しました。

RC造に生じる爆裂は、内部の鉄筋腐食やコンクリートの欠損を伴い、進行すれば躯体の耐久性や安全性にも影響を及ぼす可能性があります。そのため、大きな爆裂が生じてから修繕を考えるのではなく、チョーキングや塗膜の膨れ・浮き、剥離などの早期の劣化サインを見逃さず、適切に補修していくことが重要です。下地の状態と防水・シーリングをあわせて確認し、劣化が大きく進む前に必要な補修を行うことが、建物を長く維持していくための修繕判断につながります。

施工後:外周やバルコニー腰壁をブラウン系、奥まった共用部を白系とする配色へ生まれ変わった外観の様子
施工後:外周やバルコニー腰壁をブラウン系、奥まった共用部を白系とする配色へ生まれ変わった外観
施工後:建物の凹凸に沿って濃淡を分けることで、立体感と奥行きを感じられるデザイン
施工後:建物の凹凸に沿って濃淡を分けることで、立体感と奥行きを感じられるデザイン

施工ポイント

  • 塗膜の膨れ・浮きは爆裂につながる黄色サイン
  • 外壁と共用部の内壁を濃淡にぬり分けることで立体感と奥行きを演出
  • 「傷んだ部分を直すこと」と「水分が入り込みにくい状態へ整えること」の両面から建物を修繕
  • 建物保全と外観刷新を同時に計画