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【埼玉県熊谷市】築39年木造アパート|築古を個性に変える外壁リノベーション

  • 施工エリア:埼玉県熊谷市
  • 建物の構造:木造2階建
  • 建物の築年数:1987年10月 (築39年)

築39年の木造アパートを、既存建具との調和を考えて茶系へ外壁リノベーション。屋根・鉄部・共用廊下も修繕し、築年数を隠さずレトロな個性として生かす外観へ再構成しました。

依頼の経緯

築30~40年を迎えたアパートでは、外壁をきれいに塗り直すだけでは、交換せずに残す建具や付帯部との新旧差がかえって目立ち、建物全体にちぐはぐな印象を与えてしまうことがあります。

今回の物件は、埼玉県熊谷市に建つ築39年・木造2階建のアパートです。最寄り駅から徒歩圏にある一方、築年数の経過とともに建物の各所で傷みが目立つようになっていました。白を基調とした外壁には色あせが見られ、カラーベストの屋根には変色や金属部の錆が発生。共用廊下はコンクリート打ち放しの床で、ひび割れや色むらもあり、無機質で冷たい印象になっていました。さらに、外階段は長年の汚れが蓄積して黒ずみ、裏側の鉄部には錆や塗膜の剥がれが見られ、シーリングにも経年による硬化やひび割れが確認されていました。

こうした一つひとつの経年変化が重なることで、建物全体として築年数以上に古さを感じさせる外観になっていました。

オーナー様からは、「せっかく大規模修繕をするなら古い印象は変えたい。ただ、建具など交換せずに残す部分もあるので、外壁だけが真新しくなって浮いてしまうのは避けたい」というご要望がありました。

そこで私たちは、新築時の白い外観へ戻すことだけを目指すのではなく、築39年という年月そのものを建物の個性として生かす方向で外観を見直すことにしました。傷んだ部分を修繕すると同時に、これからこの物件をどのように見せていくかまで考えることが、今回の大規模修繕の出発点です。

施工前:白を基調とした外壁には色あせと汚れでくすんだ印象の様子
施工前:白を基調とした外壁には色あせと汚れでくすんだ印象に
施工前:外階段は長年の汚れが蓄積して黒ずんでいる様子
施工前:外階段は長年の汚れが蓄積して黒ずんでいました
施工前:屋根は劣化による変色や金属部の錆が発生している様子
施工前:屋根は劣化による変色や金属部の錆が発生
施工前:共用廊下はコンクリート打ち放しの床で、ひび割れや色むらもあり無機質で冷たい印象
施工前:共用廊下はコンクリート打ち放しの床で、ひび割れや色むらもあり無機質で冷たい印象
施工前:シーリングにも経年による硬化やひび割れが確認できる様子
施工前:シーリングにも経年による硬化やひび割れが確認
施工前:外階段裏の鉄部のサビの様子
施工前:外階段裏の鉄部のサビの様子
施工前:カラーベストの屋根は劣化している様子
施工前:カラーベストの屋根は劣化している様子

当社からのご提案

営業担当者が今回の提案で重視したのは、「築年数を隠す」のではなく、「築年数を個性に変える」ことでした。

「築39年の建物を無理に新築のように見せるより、交換せずに残す建具などにもなじむ色を選び、少しレトロな雰囲気へ寄せたほうが、この建物には自然です。同じ白へ戻すのではなく、せっかく大規模修繕をするなら、外観そのものをイメージチェンジしてみませんか」とご提案しました。

特に今回、外壁に茶系を選んだのには理由があります。既存の建具や付帯部を残したまま外壁だけを真新しい白へ戻すと、新しくなった部分と年数を重ねた既存部分との差が目立つことがあります。そこでカラーシミュレーションを行い、既存部分とも調和しやすい茶系の外壁をベースに、屋根や柱には濃いブラウン、白いラインはアクセントとして残す配色を検討しました。

あわせて、屋根は既存屋根の上から下葺き材と新しい金属屋根材を施工するカバー工法で更新。劣化していたシーリングを打ち替え、錆が見られた鉄部には下地処理と防錆塗装を施しました。

さらに、ひび割れや色むらのあった共用廊下には長尺シートを施工。単に外壁の色を変えるだけではなく、屋根・シーリング・鉄部・共用廊下まで一体的に手を入れ、必要な修繕と外観のリノベーションを同時に進める計画としました。

施工中:鉄部に錆止め処理を行っている様子
施工中:鉄部に錆止め処理を行っている様子
施工中:塗装工事の様子
施工中:塗装工事の様子
施工中:シーリング打ち替え工事の様子
施工中:シーリング打ち替え工事の様子
施工中:カバー工法による屋根の葺き替え作業の様子
施工中:カバー工法による屋根の葺き替え作業の様子

施工後の効果

施工後は、白を主体としていた外観から、茶系を中心とした落ち着きのある配色へ大きく変化しました。濃いブラウンの屋根や柱に白いラインを組み合わせることで、建物の輪郭を生かしながら、築年数を重ねた建物にもなじむ外観に仕上がっています。

建物そのものの形は変えていませんが、色の組み合わせを見直したことで、施工前とは異なる、築年数を生かしたレトロ感のある印象へと変わりました。

屋根も、変色や金属部の錆が目立っていた状態から濃いブラウン系の金属屋根へ更新。共用廊下は、ひび割れや色むらが見えていたコンクリート床から、濃いグレーの長尺シート仕上げへ変更され、無機質だった共用部にも落ち着いた印象が加わりました。

また、外壁だけを真新しく見せるのではなく、屋根や柱、共用部まで色調を合わせたことで、建物全体に統一感が生まれています。

今回のポイントは、築39年の建物を単に「新しく見せる」ことを目標にしなかったことです。交換しない建具や既存部材まで含めて全体の調和を考え、築年数を隠すのではなく、レトロな個性として生かす方向へ外観を再構成しました。築古物件の大規模修繕では、どこまで新築時の姿へ戻すかだけでなく、残す部分との相性を踏まえ、その建物の年月をどうデザインに生かすかという視点も、修繕方針を考える重要な判断材料になります。

施工後:屋根はカバー工法により濃いブラウン系の金属屋根へ刷新した様子
施工後:屋根はカバー工法により濃いブラウン系の金属屋根へ刷新
施工後:、無機質だった共用部廊下も長尺シートを敷設し落ち着いた印象に変身した様子
施工後:無機質だった共用部廊下も長尺シートを敷設し落ち着いた印象に変身
施工後:外壁リノベーションで、茶系を中心とした落ち着きのある配色のなかに柱に白いラインを組み合わせたデザインの様子
施工後:外壁リノベーションで、茶系を中心とした落ち着きのある配色のなかに柱に白いラインを組み合わせたデザイン

施工ポイント

  • 既存建具との調和を考え茶系の外観へリノベーション
  • カラーシミュレーションで完成イメージを検討
  • 築年数を隠さずレトロな個性として生かす
  • 冷たい印象のコンクリート床を、長尺シートに変えることで格調をプラス
  • 築古物件は残す部材との相性も修繕判断に