【愛知県名古屋市】築26年RC造マンション|宅配ボックス新設で入居者の利便性を向上
- 施工エリア:愛知県名古屋市
- 建物の構造:RC造3階建
- 建物の築年数:2001年3月 (築26年)
築26年のRC造マンションに宅配ボックスを新設。限られた設置スペースと既存ポストとの調和を考慮し、入居者の利便性を高めながら物件の競争力維持を図りました。
依頼の経緯
宅配ボックスは、インターネットショッピングの利用拡大に伴う宅配便の増加を背景に、賃貸住宅の生活利便性を高める設備として注目されています。国土交通省によると、令和5年度の宅配便取扱個数は50億733万個に達し、平成22年度の約32.2億個から大きく増加しています。また、令和6年10月の調査では再配達率が10.2%となっており、国も宅配ボックスや置き配など、多様な受取方法の普及を進めています。こうした背景から、現在では宅配ボックスは「あると便利な設備」から、物件選びの際に比較される設備へと変化しつつあります。
今回の物件は、愛知県名古屋市にある築26年のRC造3階建マンションです。駅から徒歩圏内にあり、バス・トイレ別や独立洗面台、駐輪場など、入居者の生活を支える基本的な設備も備えていました。一方で、宅配ボックスの設置がなく、建物全体を大規模に修繕するのではなく、現在の入居者が求める設備を比較的少ない投資で追加することで、物件の利便性と競争力を高められると判断。今回の宅配ボックス新設をご提案しました。

当社からのご提案
今回の提案で特に検討が必要だったのが、宅配ボックスの設置場所です。既存の共用部には集合ポストが設置されており、新たに宅配ボックスを設置する場合、ポスト下の限られたスペースを活用する必要がありました。
見た目だけを考えれば、既存の集合ポストと一体感のあるスマートな設置が理想です。しかし、今回の物件では既存の集合ポストと宅配ボックスに互換性がなく、設置できる場所も限られていました。
そのため、オーナー様からも「ここに付けるの?不細工じゃない?」と、エントランスの見た目を心配される声がありました。
そこで当社は、外観上の完璧な一体感を追求するよりも、毎日利用する入居者にとっての利便性を優先することに価値があると判断しました。宅配ボックスは一度設置すれば日常的に利用される設備だからこそ、多少の見た目の制約があっても、「不在時でも荷物を受け取れる」という機能を追加するメリットの方が大きいと考え、ご提案しました。
また、後付け設備では、既存の共用部との調和も重要です。今回は、宅配ボックスのカラーを既存の集合ポストと同系色に合わせることで、限られた設置条件の中でもエントランス全体から浮いて見えないよう配慮しました。

施工後の効果
エントランス内に宅配ボックスを新設したことで、不在時でも荷物を受け取れる環境が整いました。特に、日中に仕事や外出で不在になる入居者にとって、在宅時間に合わせて荷物を受け取る必要がなくなることは、日常生活の利便性向上につながります。
今回の設置は、既存の集合ポストとの互換性がないため、ポストと一体化したスマートな仕上がりとは言えません。しかし、宅配ボックスのカラーを既存ポストと同系色に合わせることで、エントランス内での色の違いを抑え、後付けによる違和感をできる限り小さくしました。
今回の事例で重要なのは、「見た目を完璧に整えること」と「入居者に必要な機能を追加すること」のどちらを優先するかという判断です。既存物件では、新築時のように設備を自由に配置できるとは限らず、スペースや既存設備との関係から、理想的な設置方法を選べないケースもあります。そのような場合でも、物件の目的や入居者の使い勝手を考え、限られた条件の中で最適な方法を探ることが重要です。
築年数が経過した賃貸物件では、「築年数が経ったから修繕する」だけでなく、「現在の入居者がどのような設備を求めているか」を確認し、必要な設備を選択して追加するという考え方も有効です。今回のように、大規模な修繕を行わなくても、入居者ニーズの高い設備を追加することで、物件の利便性を高め、競合物件との差別化につながる可能性があります。
施工ポイント
- 現在の入居者がどのような設備を求めているかを優先
- 見た目の完璧さより入居者は利便性を優先する
- ポストと同系色にして後付け感を軽減