住まい探しのこだわりと妥協ラインは?

一人暮らしを始めるタイミングとしては進学、就職が大多数を占めます。
30歳以下になると、学生であったり、新入社員であったり、
引っ越しするにもある程度の制約があり、家探しに妥協することも多いでしょう。

今回は若者の住まいのこだわりを見つつ、
どんな物件なら決めてもらえるか考えてみました。

≪住まいのこだわりと探し方≫

■最後まで重視したこと「間取り・広さ」がトップ

ユーザー動向調査 UNDER30 2021 賃貸編(アットホーム調べ)を見ると、学生・社会人ともに「間取り・広さ」が最後まで重視したことのトップとなりました。
学生は「通勤・通学に便利」へのこだわりも強いようです。
学生女性・社会人女性は約40%が「セキュリティー」を重視している一方、学生男性・社会人男性は約20%と2倍以上の差が見られました。

引用:ユーザー動向調査 UNDER30 2023 賃貸編~多様化するUNDER30を8タイプに分類し、それぞれの傾向を分析~|トレンド調査の調査データ|アットホーム株式会社 (athome-inc.jp)

現在の部屋の間取りは、「1K」が学生・社会人ともにトップで、
学生35.6%、社会人41.4%となりました。
「ワンルーム」は学生33.1%、社会人15.3%と2倍以上の差が見られました。

国土交通省が定める一人暮らしに最低限必要な居住面積(最低居住面積水準)の25平方メートル
学生であれば、20平方メートルほどであっても、妥協することが多いようですが、
コロナ禍を経て、社会人はより広めの部屋を希望することが多くなったようです。

■最後まで重視した設備「バス・トイレ別」がトップ

最後まで重視した設備については、学生・社会人ともに「バス・トイレ別」が突出して高く、
学生女性・社会人女性では65%以上、男性でも45.5%近くがバストイレ別を希望しています。

今後、水回りの改修をする場合は、この「バス・トイレ別」はマストで考えていくべきでしょう。

学生女性・社会人女性は20%以上が「オートロック」「モニタ付インターホン」といった
セキュリティー設備を重視しています。

引用:ユーザー動向調査 UNDER30 2023 賃貸編~多様化するUNDER30を8タイプに分類し、それぞれの傾向を分析~|トレンド調査の調査データ|アットホーム株式会社 (athome-inc.jp)

最後まで譲れないものがある一方で、妥協したところやラインはどこなのでしょうか?
全世代対象ではありますが、「住まい探しの妥協ライン調査」も見てみましょう。
参考:住まい探しの妥協ライン調査~賃貸編~|トレンド調査の調査データ|アットホーム株式会社 (athome-inc.jp)

≪住まい探しの妥協ライン≫

■家賃の妥協ラインは予算の1.1倍。当初希望していた築年数より10.2年古くても妥協できる

引用:住まい探しの妥協ライン調査~賃貸編~|トレンド調査の調査データ|アットホーム株式会社 (athome-inc.jp)

●お金関係の妥協
家賃の場合は、そのほかの条件が希望に合えば予算を上乗せできるケースもあるようです。
また、初期費用の場合は一回きりの支払いということもあり、妥協しやすいようです。

●築年数の妥協
築年数は古くても、管理体制やリフォームなどできれいな物件はあることが分かれば、
当初より10年近くは妥協できるそうです。
内見などで印象が変わり、決めるケースが多いようですね。

●時間の妥協
最寄り駅までの徒歩分数は全体で当初より9.3分、
通勤・通学時間は全体で当初より19.0分遠くても妥協していました。
スーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストアといった
生活必需品のお買い物ができる場所があれば、
妥協できるという意見もあるようです。


<学生の場合>
設備に関しては、まだ想像しきれていないのか、大きなこだわりはないようです。
実家から出て、初めての一人暮らし。
自室のイメージがあるため、間取りと広さについてはこだわりは強いですが、
狭めのワンルームでも妥協する人は多いよう。
これについては学生の家庭環境も大きく関係してくるようです。

<女性の場合>
「オートロック」や「モニタ付インターホン」といった
セキュリティ設備の重視、
「バス・トイレ別」や「独立洗面台」など身支度スペースの設備の重視が
見てとれます。

駅近・築浅が人気だといわれがちですが、
こうして見てみると、ターゲットに合わせて、
設備やリフォームの実行、管理方法を見直せば、
入居に結び付く糸口が見えそうですよね。

ぜひご自分の物件の良さを見つけ、
そこを高める賃貸管理をめざしてみてください!