賃貸業界の繁忙期は年々、前倒しになっていると言われています。
インターネットである程度のお部屋情報が手に入りやすい昨今、
お問い合わせは年末から徐々に増えていき、
学生や新社会人などのピークが1~3月。
3月末には公務員や会社員の異動によって最後の賑わいがあり、繁忙期は〆られていきます。
今は繁忙期に向けて最大限準備ができる最良のタイミングといえます。
今回は繁忙期準備として、23年以降需要が増えると言われている設備トレンドを
ランキングを元に考えていきましょう。
全国賃貸新聞が全国の不動産会社に対して毎年調査を行っている「入居者に人気の設備」。
今回はそこから「23年に入ってから部屋探しの顧客の希望が大幅に増えた設備ランキング」も
発表されました。
ここ数年、インターネット無料のニーズは増加の一途をたどり、
特に20~40代の方の大半が「インターネット無料」を希望しています。
さらに希望が多くなっているのが「高速インターネット」。
コロナ禍のテレワークを経て、インターネットのスピードについても
多くの方が意識を向けているようです。
[参考]ネット導入で気になる物件の通信速度
仕事中にインターネットの通信が止まると、死活問題でもあり、
特に40~50代の転勤者からの要望が多いという意見が挙がっています。
「宅配ボックス」も設備ランキングでは、もはや常連ですよね。
形やタイプ、購入・レンタルなどさまざまな選択肢があるので、
導入しやすい設備でもあります。
一度使えば、その便利さに魅了され、
次のお部屋探しでも「宅配ボックス」を条件にする方が多いそうです。
注目したいのが、4位にランクインした「エアコン」。
今年も猛暑が続き、日本のどこでもエアコンの設置が広がっています。
単身者でもファミリーでも、もはや「あって当たり前」の設備ではありますが、
賃貸で部屋に合わせた規格のものを購入…と考えると
それだけで入居を考えてしまいますよね。
当たり前すぎて盲点になりがちですが、単身向けのお部屋ならば
必ず設置したい設備です。
引き続き、「今後需要が生まれると思われる設備TOP10」を見て見ましょう。
1位は、「宅配ボックス」。現在は他物件との差別化としても導入される設備ですが、
今後はもはや当たり前の設備になっていくのかもしれません。
2位の「電気自動車向け(EV)充電器」については、車利用の多い地域では
導入を検討してみても良いかもしれません。
今後、普及が進んだ時に慌てないためにも、接続可能かどうかは
確認した方がいいでしょう。
スマホの普及によって、注目されているのが「IoT」。
IoTとは「Internet of Things」の略であり、直訳すると「モノのインターネット」ですが、
インターネット回線を通じてモノを繋ぐという意味になります。
先ほどお話したエアコンやランクインしている見守りセンサー、
その他スマートロックや照明なども、入居者のスマホで一括で管理できる…
そういったことを売りにする「IoT賃貸物件」が今注目されています。
もし新たにエアコンや照明を取り付ける際には、IoTにも注目してみるとよいでしょう。
最後に、リフォームの優先順位の参考にもなりそうな
「入居希望者に敬遠される設備TOP10」をご紹介します。
3点ユニットバスの物件と、バス・トイレがセパレート式の物件では
1万円ほど家賃に差がある場合もあり、
特に学生向けの物件では、どんなに安くても決まらないと言われるほど、
若い人の3点ユニットバス不人気は顕著です。
5位の和式トイレは、若い方だと使い方が分からない、
高齢者だと使いづらいということで、敬遠されます。
また壊れた際の修理も、部品がなかなかないため、難しいのが現状です。
和式から洋式に変える場合は約25〜50万円と言われています。
空室が続く場合は、早急に対応したい箇所ではあります。
ぜひこれらのランキングを参考にして、
繁忙期に向け、取捨選択をしながら、準備をしていきましょう!