コロナ禍で不安定な状況が続く中、
ルームシェアや同棲を考える人が増えていると言われています。
経済的な不安を抱えながら、簡単に実家に戻ることもできず、人と会えない状況で
「誰かと一緒にいたい」「支え合いたい」という気持ちが
強くなっているとも言われています。
まずはおうち探しと動いてはみるものの、
育ってきた環境やそれぞれの家探しの重視する部分が異なることから
なかなか、うまくいかない場合も…。
今回は、不動産のプロが選ぶ!
「カップルで意見が分かれやすい住まいの条件・設備」ランキング
(2021 年 10 月 14 日アットホーム株式会社 発表)を見ながら、
カップル向けのお部屋づくりについて考えてみます。
■カップルで意見が分かれやすい条件・設備
Q. カップルのお客さまが住まいを探す際、
パートナーと意見が分かれやすい条件を教えてください。(複数回答)
カップルで意見が分かれやすい条件1位は「間取り・広さ」。
家賃も大きく変わる部分だけに、 現地で揉めてしまうケースもあるようです。
ちなみにカップルに人気なのは2LDKの間取り。
それぞれの居室とダイニングに加えてリビングがある上に
2LDKは対面式キッチンやウォークインクローゼットなどの設備が
充実していることが人気の理由といえるでしょう。
次に人気なのが1LDKの間取り。
二人一緒の時間が増えるというメリットに合わせ、
家賃が比較的安く抑えられるため、築浅物件や交通の便が良い物件を
選べるという点が人気の理由だそう。
盲点なのが荷物が二人分になり、収納不足になってしまうこと。
1LDKであっても、カップル向けを想定するならば、
収納スペースは多くとるとよいでしょう。
2位は「築年数」でした。
男性は古くても気にしない人が多いですが、女性は築浅を好む傾向があります。
とはいえ、リフォーム・リノベーション済みであれば、
築年数のわりにきれい!と逆に好印象を持ってくれる場合もあります。
3位は「周辺環境」。自炊する機会が増えたこともあり、
スーパーや商業施設が近いなど、周辺環境を重視する人が増えています。
一方で、設備環境や家賃を重視する方もいるので、
そこで意見が合わないこともあるようです。
Q.カップルのお客さまが住まいを探す際、パートナーと意見が分かれやすい設備を教えてください。(複数回答)
先ほども取り上げましたが、荷物が二人分になり、収納不足と感じる方も多く
「収納スペース」に関してはカップルによっては意見が分かれやすいようです。
男性は車やバイクなど趣味のスペースを求める人が多く、
女性は服のクローゼットなどを重視することが多いそう。
場合によっては、お部屋をひとつ増やす間取りを選ぶカップルもいるそうです。
2位は「カウンターキッチン」、3位は「追焚き機能」と
水回りのこだわりが上位に来ています。
追焚き機能は後付け可能ですし、給湯器を交換するだけですので、
お風呂場での工事もほとんど発生しません。
比較的安価で後付けできる設備なので、
カップル向けのお部屋にはぜひ導入したいところです。
■カップル向けの物件とは?
・広さは1LDK~2LDK
1K、ワンルームを選ぶカップルもいますが、
同棲→結婚→子供が産まれる と長い間住み続けてもらうには
ある程度の広さは必要になります。
また収納もできる限り、多いほうが良いです。
キッチン収納についても、きちんと用意すると◎です。
・狭くても古くても、設備の充実でPR
一人暮らしと二人暮らしでは、設備のニーズも変わってきます。
追い焚き機能をはじめ、バス・トイレ別、独立洗面台、
2口以上のコンロなど、ある程度の設備を抑えていると、
狭くても古くても、一人暮らしで募集するより高めの家賃で決まることもあります。
😕 単身者をイメージして、設備投資したけど反応が微妙…。
という物件も、「2人入居可(同棲・ルームシェア)可」という条件を
追加するだけでカップルのニーズに合うこともあります。
■同棲で心配なのは家賃とマナー
😐 「結婚前に同棲なんて…」と不安に思う大家さんも少なくはないと思います。
しかし20~30代の男女に「結婚前に恋人と同棲した経験はありますか?」という
質問をしたところ、「はい」と回答した男性は76.9%、女性は51.8%と
半分以上の人が同棲の経験があるのです。
(インターネットによる20、30代男性へのアンケート調査 調査:マクロミル)
(女性を対象にしたゼクシィユーザーアンケート 調査:ゼクシィ)
大家さんも同棲にマイナスのイメージを持っているかと思いきや、
実際は家賃やマナーのことを気にされている人が多いと思います。
🙁 二人で家賃を払っていくつもりで部屋を選んだと聞いたのに、
別れて、家賃を払ってくれなくなった…。
😕 騒音クレームを受けて調べたら、単身と聞いていたのに、
いつのまにか同棲していた。
など、色々な経験から不安に思うのも無理はありません。
どうしても不安であれば、両方の親が公認していることを
しっかりと確認するとよいでしょう。
●契約書には連名でサインをもらう
●同棲相手や両家の親が連帯保証人になる
●保証会社を利用する
など、家賃の心配はできるかぎり取り除くとよいです。
マナーについても、上記がきちんとできるカップルは
大きなトラブルにつながりにくいです。
同棲はもちろん、新婚生活の人たち向けの物件は需要に比べ、供給が少ないです。
お持ちの物件で、空室やニーズに合っていないと感じるお部屋があるならば
一度、「二人暮らし」をテーマに物件づくりをしてみてはいかがでしょうか?