時代とニーズに合った間取りの見直し

住宅の間取りは時代ごとのライフスタイルによって変化します。
昔、日本のマンション・団地の間取りは
寝る部屋と食べる部屋を分ける考え方があり、各部屋が細かく区切られていました。
それが核家族化が進んでいく中で、家族の顔が見えるところで
家事や食事をしたいという希望が高まり、
「食事室」と「居間」を一緒にした「LDK(リビングダイニングキッチン)」が
普及していきました。

そして今、ウィズコロナの時代でテレワークなど仕事のやり方が増えて、
仕事と生活の区分ができる部屋というものを求める方が増えているそうです。

間取りで決まる!新規・長期入居!でもご紹介しましたが、
築古物件の間取りの多くにはやはり古さがあり、
20年、30年を越えた物件はニーズに応えた間取りを考えた方がいい時期が来ます。

今回は現代のニーズに合った間取りとはなにか、考えていきたいと思います。


■設備交換をするタイミングに、間取り変更を考える!
築年数が20年を越えてくると、原状回復工事でも高額な工事費用が見込まれます。
また、設備や部屋の古さも相成り、原状回復のみでは、
賃料を下げることも考える時期にもなります 😥 

今後、賃貸経営を進めるうえで考えると、家賃アップも見込める
設備交換・間取りを同時に行い、余計な工事費をかけずにリノベーションすることも
選択肢として入れておくことをおすすめします。

■収納スペースの不足は入居率の低下につながる
断捨離・ミニマリストという言葉が広く知られるようになりましたが、
コロナ禍でのおうち時間が増えるなどの影響で
DINKS層、ファミリー層をはじめとした入居者はやはり、
収納スペースの充実を重んじる傾向にあります。
また収納のキャパシティだけでなく、
収納場所が洗面所やキッチンなど生活の動線にあることが大事です。

ここからは間取り変更の例を見て、考えてみましょう。

 💡 部屋の数より豊かに過ごせるライフスタイルを重視
Print
和室2部屋に、洗濯機置き場も外にある古いタイプのお部屋でした。
和室は「畳は面倒だし、引越すときにお金がかかりそう」と嫌厭されがち。
子育て世帯であれば、騒音対策などに和室を選ぶ方もいますが、
そうした特別なターゲットがいないのであれば、洋室にした方が無難です。
洗濯機置き場と洗面台を設置し、設備面を充実。
和室の一室のふすまを取っ払い、キッチンとつながる洋室に。
広々と使えるLDKとなりました。
もう一室の和室も床の間だった部分を押入部分と合体し、
奥行のあるウォークインクローゼットに。
間取りを人気のある1LDKにしつつ、機能面でも満足いただける物件になりました。

 💡 間取りや扉をリノベーションし、広々と使いやすいお部屋に
間取り2
 2Kという間取りは2DKよりもさらに古い、賃貸物件の中でも
最も古い間取りといってよい間取りです。
お部屋探しで2Kを選んで探す人は少ないと言ってよいでしょう。
賃料アップを目指すのであれば、2Kよりニーズの高い1LDKに
間取りを変更してみても良いかもしれません。
また、お風呂や物入の扉を折り戸に変え、
大きくスペースをとれるようにもしました。

 💡 流行りのバストイレ別、1Kへ変更
間取り
一人暮らしのニーズとしては、
ワンルームより玄関から部屋が見えない「1K」が高いとされています。
またバストイレ別のほうが人気があり、ポータルサイトの検索でも
見つけてもらいやすくなるはずです。
居室部分は小さくなりましたが、バストイレ別、クローゼット付きと
機能面ではワンランクアップしたお部屋になりました。

 💡 ニューノーマルの生活様式にも対応。自由度が広がる間取り
間取りウィズコロナで広がった「ニューノーマル」という
新たな生活様式にも合う間取り変更になりました。
玄関近くの洋室を土間にして、ワークスペースなどに使える
自由なスペースを確保しています。         
部屋も和室だった部分を洋室に変更。
和室の一つをキッチンとくっつけて、
広々と家族団らんもできるお部屋になりました。

 

間取りを見直すことで、グンと今風のお部屋の間取りになります。
設備などを見直す場合は、市場で出ている築浅のマンションなどを参考に、
ぜひ間取り変更のリノベーションも考えてみてください!