夫婦2人世帯に需要高の設備とは?

家族の多様性や晩婚化などが進む昨今、夫婦で働きながら、
子どものいないDINKsという層が増えてきています。
DINKsとは…Double Income(夫婦2人の収入)、No Kids(子どもがいない)の
頭文字を取った言葉です。
平成27年の国税調査を見てみると、夫と妻の両方が就業している家庭は1,308万世帯いるのに対し、子どもがいる世帯は894万世帯、子どもがいない世帯は413万世帯
夫婦世帯の3割はDINKsであり、単身世帯と共に今後増えてくる世帯であると考えられています。
今回はこのDINKsの特徴と合わせ、
どのような物件や設備が好まれるか調べてみました。


■世帯収入は多く、便利な生活を好んでいる
ファミリーをターゲットとした3LDK~(60m2~)よりは小さめの物件、
つまり、間取りとしては1LDK~2LDKタイプ、広さ40~50m2のニーズが高いです。
また共働きと言う事で、できるだけ生活の手間を省くことを考えています。

例えば
・通勤に便利な都市部、都市部近郊の駅徒歩圏内
・近辺にスーパーやコンビニ、飲食店がある
・宅配ボックスなどの設備、グレード感のある付帯施設を好む
といった傾向があります。
 
 💡 セキュリティーよりも通信環境や時短につながる設備が優先
次に「2019年度賃貸契約者動向調査(リクルート社)」の結果を見てみましょう。

●設備に対する満足度
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設備に対する満足度を見ると、上位に来ているのが
オートロック、スマートキー、浴室乾燥機になっています。
共働きとなると、
・夫婦の帰宅時間が違う為、セキュリティ面の強化
・スマートキー専用のアプリを使うと、
 出入りの記録が見れるためお互いの帰宅がわかる
・洗濯物など天候に左右せず干せる状態
ということが理由になっているようです。

逆にシステムキッチン、オール電化、温水洗浄便器については
満足度が低い点の理由は
・共働きによって収入がある場合、家で料理をする回数より外食が多め
・オール電化や温水洗浄便器については近年、電気代が値上げ傾向にあるため
 共働きだけでなく単身者やファミリー層にも慎重に選ばれている傾向
にあるためだと考えられます。

DINKs向けの物件
にするには、
上位のオートロック、スマートキー、
浴室乾燥機の設備を先に充実させると良いかと思います。

 💡 設備追加の必要度と家賃許容額、家賃上昇の許容割合
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さらに家賃等が増えても、欲しい設備から
1500円を上がってもいいと思われている設備は
独立洗面台、システムキッチン、エアコン、ウォークインクローゼット、浴室乾燥機で全体を見ると、セキュリティより
二人暮らしで時短につながる設備を求めていることが分かります。

また「2020年賃貸居住者の生活実態と設備切望度に関する調査
(リクルート住まいカンパニー)」の調査から
「宅配ボックスがなかったら、物件を借りなかったか?」という設問については
takuhai夫婦世帯が「借りなかった」と回答した人が約50パーセント
半数にも上っており、共働きが想定される世帯向けの物件には、
まだまだ需要がある為ぜひ宅配ロッカーを設置しておくべきともいえるでしょう。

 

:arrow:DINKs向けの物件を目指すなら…
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新婚世帯などであれば、6月のブライダルシーズンなどを背景に、
繁忙期に関わらず入居が決まることもあります。
ぴったりの間取りを持っているオーナーさんは、
ぜひ、この結果から、必要な設備を選んで追加して、
繁忙期以降の入居者獲得のために動いてみてはいかがでしょうか?