10月も終わりに近づき、冷たい風が吹くこの時期…
年末の大掃除に思いをはせる方も多いかもしれませんが、
大掃除に最適な時期は「秋」と答える掃除名人(?)も多くいます。
秋に掃除をするメリットと入居希望者を迎えるためにも
どの点に注意して、掃除を行えばいいか、確認しましょう。
■秋の掃除のメリット
〇夏の汚れを落とすのに絶好のタイミング
夏は湿気などによりカビや雑菌が繁殖。様々な汚れや臭いが蓄積していきます。
秋は冬に比べて適度な湿度があり、窓ガラスや廊下の側溝などの
土埃をこびりつく前に落とすことができます。
〇気候がよく、寒すぎず暑すぎない
大掃除は寒くて辛いイメージがありますが、秋にやってしまえば、
外の共用部の掃除も楽になります。
〇暖房を使う前に、冷房の汚れをとれる
夏が過ぎ、空室になった部屋に備え付けの冷暖房装置がある場合は、
今のうちに汚れをとっておきましょう。次の入居者さんにも喜んでいただけますし、
冷暖房装置の長持ちにもつながります。
〇虫が活発になる秋のうちに、退治できる
虫といえば夏のイメージがありますが、気温30度を超えると
活動が鈍くなり、むしろ休眠に入る冬の前、
今の時期が活発に動くとも言われています。
『暗い』『狭い』『暖かい』場所は特に注意。
放置している段ボールに卵を産むケースも多いので、
今のうちに荷物整理もしながら、掃除していきましょう。
室内の湿度を上げないために、空室は定期的に換気をすることも大事です。
■共用部の掃除
空室対策・長期入居、入居者のモラル向上のためにも
共用部の掃除は特に気を付けていきたいです。
事実、共用部が汚い物件では家賃の踏み倒しが多いです。
入居希望者を案内する営業マンから見ても、
共用部がきれいな物件の方が案内しやすくなります。
〇管理会社に依頼する場合
管理会社の清掃と一口に言っても方法やクオリティはいろいろです。
管理会社の社員がスーツ姿でゴミ拾いだけをしていたり、
シルバー人材センターからやってきた人が手の届く範囲だけ掃除していたり、
専門清掃員であっても、金額分の仕事ということで5分しか作業をしなかったり…
やはり任せっぱなしでなく、掃除の様子をきっちり確認し、
そのことを管理会社にアピールすることも大事です。
・掃除をいつ行うか。前回、今回を聞いて、掃除の入った直後に点検
・どこを掃除しているか、ポイントを決めておく
>放置されている自転車やゴミ
>通路のごみやほこり
>道路横の排水溝
>植栽
>床のカビ(床洗浄は別料金になることもあります)
半年に一度は管理会社と掃除の打ち合わせをしたり、
清掃員さんと会わせてもらったりすると、安心です。
たまに感謝の気持ちとして作業しているところに差し入れをすると、
力を入れて作業してもらえるかもしれません。
〇自分で掃除する場合
・掃除をする頻度
掃き掃除、ごみなどの放置物の処理など週1で掃除することが理想です。
せめて月1あるいは2回掃除をすべきでしょう。
また、金・土・日のどこかで掃除をすると、
入居者が家にいる休日に、物件がきれいなことに気付いてくれるので、◎です。
繁忙期は特に念入りにしておきましょう。
・掃除をするポイント
基本は家の中の掃除と同じ。上から下へを心がけましょう。
上階から下階へ、ほこりを落としていくことを意識してください。
>電球チェック、防犯設備のチェック
電気がきちんとつくか、センサーは反応するか。
電球が切れていないかチェックしましょう。
監視カメラなどの防犯設備に異常はないかも確認しながら、
きれいに磨いていきましょう。
>インターホン、消火器、小窓やサッシ、手すりなど
人の手が届く部分も磨いていきましょう。
今の時期ならば、消毒をするとさらに◎です。
消火器がきちんと設置されているか、期限がきれていないか
また防火扉・階段がある場合は放置物や住民の物で塞がれていないか
確認しましょう。
>排水溝、床の掃き掃除
排水溝が詰まらないように、たばこの吸い殻や葉っぱをとっておきましょう。
詰まりがある場合は、雨などが降った時、廊下が水浸しになり、
汚れの原因にもなるので早めに対応しましょう。
>雑草など
大きいものは手で抜いて、小さいものは早めに除草剤などで処理しましょう。
初夏から秋にかけては特に念入りに対応しましょう。
>虫などの対応
ゴミ捨て場、廊下、ベランダ、エレベータホール…
共用部に虫がいると、それだけで「家に帰りたくない~ 😥 」
虫はとにかと
恐怖に震える人もいます。<徹底的に駆除することが大事です。>
・ゴキブリ
多くの人が苦手なゴキブリ。
どんなに清潔にしていても、一度住み着くと、なかなかいなくなりません。
巣ごとの駆除が必要なので、ベイト剤(置き型の毒餌)を
ゴキブリが歩きそうな場所に設置しましょう。
殺虫剤を使用する際は、ゴキブリは前にしか動けないので、
頭の少し先を狙って噴射するのがコツです。
室内のゴキブリには燻煙剤を使うのが有効。
ただ、卵の殻は丈夫で薬剤を通しにくいので、
卵が孵る2~3週間後に再度使うとよいです。
・カメムシ
天敵がいないため、大量発生しがちカメムシ。
体が軽く、風に乗って上階にも挙がってくるので厄介です。
壁や窓周りに噴く殺虫剤・忌避剤があるので、それを頼りましょう。
薬を使うのがちょっと…という人には
ミントスプレーも効くのでお勧めです。
これからますます寒くなり、腰が重くなってきます。
繁忙期に内見に来る方や、このご時世でも住み続けてくれる入居者さんのためにも
ご自身の手で一度大掃除をしてみてはいかがでしょうか?