一人暮らしが幸せに暮らせる「広さ」とは?

自粛期間中に断捨離、模様替えをしたという方も多いかと思います。
そうなると、あらためて感じるのが部屋のこと。
😉 「ここに決めて良かったな~」とポジティブになるか
😥 「日中も暗くて、なんだかしんどい…」とネガティブになるか
人それぞれとは思いますが、やはり入居者のステータス、
そして時代によって住みやすい部屋、住みにくい部屋があります。

今回は徐々にコロナ禍の影響を受けつつあった3月末ごろに集計された
「一人暮らしの社会人が幸せに暮らすために必要な住まいの条件調査 2020」
(アットホーム(株)6月23日発表)を参考に、
リアルな20代一人暮らしの男女の声を聞いてみたいと思います。


■今の20代一人暮らし男女は色々ギリギリ
いわゆるさとり世代と呼ばれる人たちで
あまり外に出たがらず、お金も極力使おうとしない、
使えないという方が多い印象です。
小さい頃からインターネット環境があり、
家にいながらも多くの情報を手にできるだけに、
無駄なことを嫌う合理的なところがあります。

そんな20代の平均年収は346万円。部屋探しの重視条件は当然「家賃」
20代前半の、特に一人暮らしの人は、
もらった給料で生活するのが手一杯というのが実情なのかもしれません。

■一人暮らしの社会人が幸せに暮らせる間取り、広さとは?gurahu1現在の住まいの間取りと
一人暮らしの社会人が幸せに生活するために最低限必要だと思う間取りを
聞いたところ、現在の住まい・最低限必要ともに「1K」がトップでした。
いくら安くても、「1R」
・玄関までつながっているので、エアコンの効き目が心配
・キッチンも同じ空間内なので、匂いが気になる
・玄関を開けて、部屋の中まで見えるのが嫌
・トイレも同じ空間でドア一つしか区切りがなく、人が呼びにくい
などの理由であまり人気がないようです。

「1DK」「1LDK」は、現在よりも最低限必要が上回っていることから、
より広いリビングやダイニングを求めている方が多いよう。
一方、最低限必要な家の広さ(延床面積)は、半数以上が「20 ㎡ 以下」と回答し、
中でも 26.9%が「15㎡以下」と回答しました。
一人暮らしの社会人にとって家が広いかどうかは、
幸せな 生活を送るための必須の条件ではないようですが、
今度引っ越す時は「もう少し広い部屋に…」と考える人は多いようです。

■意外と許せる築年数
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現在の住まいの入居時の築年数と
最低限許容できると思う入居時の築年数を聞いたところ、
現在の住まいでは平均 14.4 年、最低限許容では平均 18.6 年
最低限許容が 4.2 年上回りました。
分布でみると、築浅(「新築」「5 年以内」)し か許容できない人は 11.5%。
もちろん、「バス・トイレ別」「エアコン付」「無料インターネット」など
押さえるべきところはしっかり対応すべきですが、
リフォームなどを行って、清潔感のある部屋であれば、
築年数はそこまで重視されないポイントなのかもしれません。

■通勤時間も長くてOK
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現在の住まいの最寄り駅までの徒歩分数と
最低限許容できると思う最寄り駅までの徒歩分数を聞いたところ、
「10 分以内」と「15 分以内」
現在の住まいよりも最低限許容の方が大きく上回りました。

一方、片道の通勤時間では、現在の住まいの平均は 31.4 分、
最低限許容の平均は 38.0 分と、最低限許容が 6.6 分上回りました。
分布でみると、「60 分以内」 まで許容できる人が 31.1%と最も割合が多い結果に。

駅近はやはり人気ですが、通勤場所からの移動時間は
1時間以内で考えている人が多いようです。
また最寄り駅近くにスーパーなどのお店があれば、
こちらの時間も多数許容が広がるよう。

一人暮らしということもあり、時間についてそこまでシビアに考えている人は
少ないようです。

■憧れる?物を持たない生活「ミニマリスト」
コロナ禍で部屋と向き合い、改めて物を少なくしたい。
「ミニマリスト」になりたい、と思った人も多いのではないでしょうか。
特に収納が少ない部屋に住むことが多い、今回の20代一人暮らし世帯の人の
24.4%、約 4 人に 1 人が「自分はミニマリストだ」と回答しました。
また、ミニマリストになりたいか聞いたところ、38.9%と約4割が「はい」と回答し、なるべくモノを持たないミニマルな暮らしに憧れている人は多いようです。

もちろん、今回の買い占め騒動で、備蓄品がなくて困った…という方も多く、
余計と思うようなものでもストックすべきだった、と後悔している声もありました。

とはいえ、本当に必要な食料や水などはありがたいことに、手に入れる事ができ、
むしろ一日中部屋で過ごす中で、「物が多くて過ごしにくい!」と
思う人の方が多かったようです。

■住まいにお金をかける時代ではなくなってきた
一昔前は「家=残りの人生をかけてローンを支払っていかなくてはいけないもの」
というイメージが強く、持ち家主義が一般的でした。
しかし、一人暮らし世帯が増え、今ではローコスト、賃貸、中古など、
住まいの選択肢はもちろん、お金の使い方も多岐に渡る時代です。

良くも悪くも、それぞれが「自分の幸せ」を考え、
身の丈に合う住まいを選ぶようになっています。

自物件についてもターゲットに合った「幸せ」のカタチをしっかりと見極め、
設備・リフォーム・家賃などの取捨選択をしていくべきなのかもしれません。