「テレワーク」が変えた住まいのニーズ

 5月ロイター企業調査で、新型コロナウイルスへの対応として
テレワークの導入した企業は調査対象企業の9割に上ったことが分かりました。
実施してみて業務効率化に有効だとした企業は62%に上り、
うち「かなり有効」との回答は5%にのぼりました。

今後もテレワークの普及に合わせ
住まいの意識が変化していくと言われています。

今回は
リクルート住まいカンパニーが「緊急事態宣言」中の2020年4月(17日~20日)に
行った「新型コロナ禍を受けたテレワーク×住まいの意識・実態」調査を参考に
変わりつつある住まいの意識を知り、
今後大家さんたちはどのように対応していくべきか考えてみましょう。


そもそも「テレワーク」、「リモートワーク」とは…
テレワークとは「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語。
働く場所によって、自宅=「在宅勤務」、
顧客先や移動中=「モバイルワーク」、
施設=「サテライトオフィス勤務など」の3タイプに分かれます。

一方、リモートワークは、「リモート=遠隔」「work = 働く」なので、
テレワークとリモートワークは、ほぼ同じと考えてよいでしょう。

上記の調査によると、テレワーク実施率は、年代別や世帯構成別よりも、
企業規模別のほうがその差が大きく、
企業の規模が大きくなるほど実施率が高くなっています。
しかし、それ以上に差が大きいのが、職種別で
「企画/マーケティング」「web/クリエイティブ系」「営業」「エンジニア」などは
今後もテレワークが有効活用されていくでしょう。

テレワーク実施者全体の83%が、3月頃(学校休校宣言後)以降にテレワークを開始。
世帯構成別にみると、
6歳以下の子どもと同居する既婚者の実施率が最も54%と高い状況でした。

テレワーク_アートボード 1
テレワークの実施場所を見ると、子どもの様子が見れる
リビングダイニングが最も高く、
自分用の個室がなく、仕方なくリビングダイニングルームの一角に
仕事用のスペースを作ったという方も多かったようです。

テレワーク_アートボード 1 のコピー 2
テレワークに際する不満を見ると、「オンオフの切り替えがしづらい」が最も高く
特に6歳以下の子どもと同居する既婚者では、
「子供を見つつ仕事可能な環境(部屋・スペース)がない」
「一人で集中するスぺースがない」を挙げる割合が高いです。

こうした不満を解消すべく、みなさん、色々しているようで
「自宅環境整備の実施率」を見ると、70%の人が
なにかしらの環境整備を試みてました。

「テレワーク」が浸透した際の住まいのニーズとは

コロナ禍終息後も「テレワークを継続したい」人の割合は全体で84%と高く
今後も新しい働き方として、「おうちで働く」という選択肢が広く浸透しそうです。

テレワーク_アートボード 1 のコピー
そのために、やはりプライベートと仕事の切り替えがしっかりとできる
仕事用の部屋・スペースを作りたいと考えている人は多いようです。

また、テレワークをきっかけに住み替えを検討される方も多いです。
テレワーク_アートボード 1 のコピー 3
テレワーク_アートボード 1 のコピー 4 ファミリータイプの間取りだと、部屋数を少なくして、広さを確保するのが
最近の流行りでしたが、
・パネルドアやアコーディオンカーテンなどの間仕切り
・オープンラックなどの家具による仕切り
など、開放感を確保しつつ、仕切るのも一つの手かもしれません。

また、少し癖のある狭いスペースができる間取りでも
プライベートスペースとして活用できるかもしれません。

 

また、多く聞かれたのが「インターネットが遅い 😥 」という声。
これはマンションだけの問題ではないのですが、
・普段昼間に部屋にいない人が一斉にインターネットを利用した
・STAY HOMEで需要が増えた動画配信サービスの利用増加で回線が遅くなった
ということもあり、全国的にインターネットがつながりにくくなりました。

インターネットを使用したサービスもそれを利用する人も年々増加しています。

すでにインターネットを無料で提供しているマンションでも、
一度回線の速度、強度が今のままで検討しなおして、
入居者のストレスのないようにすることが長期入居につながります。