日本各地で梅雨明けとなってきましたね。
やっと雨の時期が終わると思いきや、今度は台風が接近中 😯
皆さんのご物件は台風への備え大丈夫ですか?
毎年各地に爪痕を残していく台風。今年も気を引き締めて行きたいですね。
さて、前回のメルマガでは次世代に物件を引きつぐための段取りについてでした。
今回は次世代に引き継ぐにあたり改めて大家業はどんな業務が発生するのかを考え、
大家業継承への準備を進めていきましょう。
具体的に賃貸経営って何をするの?
いざ引き継いでも、何をどうすればいいかわからない。
そんな次世代大家さんも少なくありません。
賃貸経営のお仕事は大きく2つに分かれます。
数年単位で発生する「入居者対応」と、
中長期的な視点を必要とする「建物の維持管理」です。
◇入居者対応が基本
賃貸経営の基本業務は、入居と退去に関わることになります。
実際の業務の多くは不動産会社や管理会社に委託するのが一般的ですが、
募集時の家賃設定や入居希望者の承認など意思決定に係る部分は大家さんのお仕事。
また、入居後には家賃の回収、滞納の確認、クレームやトラブル対応、清掃やメンテナンスといった業務が発生しますが、ここを大家さん自身で行うのが「自主管理」。
管理会社に任せるのが「委託管理」となります。
退去時には立ち合い、室内クリーニング、原状回復を行い、また募集から行っていくこととなります。
◇オンシーズンとオフシーズン
1年のうち、入居者の入れ替えが集中する時期があります。
1~3月:入社式や入学式など新生活のスタートの時期
10月:社会人の人事異動の時期
このタイミングを狙って募集をかけるために、オフシーズンの時はリノベや修繕などの対策を行ったりします。
◇数十年単位で取り組むべき業務も
日々の入居者対応に追われて忘れがちなのが「建物の設備劣化」です。
見た目に損傷がなくても徐々に劣化していきます。
意識していないとある日突然故障してクレームに繋がることも。
このようなトラブルを予防するためには、計画的な修繕が必要となり、
5~10年ごとに行う修繕や、10~15年ごとに行う修繕など箇所によって適切な周期もあります。
◇収支の動きも重要
地域や物件によっては、築年数が経つほど家賃が下がったり、空室率が高まる事もあります。そうすると、収入は減るのに修繕費がかさむという事態になりかねません。
10年たつと家賃収入は減らなくても税金の支払いが増えてキャッシュフローが赤字に転落する恐れも。また、次の世代に向けた相続税対策も重要になってきます。
<築年数による必要なメンテナンス等> ※時期はあくまでも目安です
築5年~
設備修理(エアコン・給湯器・水回り設備)
白アリ予防・駆除(以後5~6年周期)
築10年~
設備修理・交換
大規模修繕(屋根・外壁の補修や塗装、陸屋根・ベランダ防水、屋根の葺き替え)
リフォーム・リノベーション(環境や入居者ニーズに応じて)
築20年~
設備修理・交換
相続対策内容の見直し、売却・組み換えの検討など
築30年~
建て替え
一人で全ての業務をこなすことはとても大変な事。
不動産仲介会社や管理会社、リフォーム会社や税理士といった専門家の力を借りながら行っていく事が大切です。
また、大家さん同士での交流も情報共有の場として重要となってきます。
困った時には一人で悩まずに周りに相談してみてくださいね。