😕 「隣家の子どもの泣き声が気になって眠れない……虐待では?」
騒音問題のクレームかと思えば、もしかしてこれって事件? 🙁
児童虐待のニュースなども気になる昨今、自物件でも…と不安に思うことも。
💡
今年の3月、横浜市で全治3か月以上の重いやけどを負っていた3歳の長女を
自宅に放置した両親が逮捕された事件では、
自宅アパートを抜け出した5歳の長男をアパート前まで送り届けた男性と
大家さんが男の子の話を聞き、警察に通報して
長女を保護できたという経緯があります。
大家さんも水際で命を救う可能性があるのです。
今回は入居者の虐待が疑われた場合、どのような対応をすべきか、調べてみました。
■児童虐待かなと思ったら「189」へ電話
基本の対応としては最寄りの児童相談所とつながる
全国共通の電話番号189(イチハヤク)が開設されています。
基本的に匿名で話すことができますので、安心してください。
ただ、情報について追加で聞きたい場合などは、
電話をした人の氏名や連絡先を聞くこともあるようです。
通報時に聞かれるのは大体以下の内容です。
・子どもの年齢や性別、
・どんな状態でいつから起きているか
・どこの部屋と分からない場合は、上階からとか、隣の部屋からなどでもOK
もし、入居者さんから相談されたら、この内容を聞いて、
代わりに通報したり、役所や福祉センター、
地域包括支援センターにも相談すると良いでしょう。
児童に限らず、高齢者や配偶者、恋人などの暴力・虐待の疑いがあれば
役所や警察に相談してもよいです。
■どのくらいなら通報してもいいかな?
大家さんとしては、子育て中のおうちは日頃から気にしていきたいところです。
今の子育てはどうしても孤立化してしまいがちなので、
虐待までいかなくても子育てに大きな負担を抱える人は多いのです。
特に
・単身用などの手狭な間取りに、不釣り合いなほど大人数で生活している
・子どもの泣き声・悲鳴が周囲に漏れないよう雨戸など閉めっぱなし
・光も漏れないようにカーテンをずっと閉めっぱなし
・ベランダに物置きや檻のようなものがある
家庭には注意していきたいところです。
・尋常ではない激しい泣き方
・突然の悲鳴のような泣き声
・1時間以上泣き続けている
・大人の罵声や怒声
・ものを壊す音、叩きつける音などといっしょに泣き声が聞こえる
といった訴えがあれば、ためらわず機関に相談しましょう。
■もし虐待じゃなかったら、入居者さんを困らせてしまうかも
「児童虐待かも」と警察に電話した場合は、
警察官だけでなく児童相談所の相談員が同行することが多いです。
親がすぐに逮捕されてしまう!というわけではなく
まず行うことは「安全確認」です。
またその後、子供が保護され、親と離れ離れになってしまうのでは?
と心配される方は多いですが、児童相談所は本来、
「子育てで困っていませんか? 相談してみませんか?」と
親子・家庭をサポートするところです。
たとえ事件性がなくても行政の関係機関の支援のスイッチが入り、
子育てで悩んでいる両親やSOSの声をあげられない子供に対し、
「こうするといいですよ」「こんなサポートがありますよ」と
フォローすることができます。
子供にも色々な子がいます。
障がいなどがあり、大きな声をあげてしまう子もいるでしょう。
子供のことは親の責任という人もいますが、
子育てをその家だけですることはとても難しいです。
子供だけでなく、虐待や暴力をふるい、そしてふるわれる多くの人が
相談できる人も頼れる人もおらず、
どうしていいか分からず、最悪の事態に発展してしまいます。
大家さん自身も、そうした虐待の種に気付いた入居者さんも、
一人で思い悩む必要はありません。
一人で行動した場合、
トラブルに巻き込まれた時に対応ができない可能性もあります。
不安に思ったら、警察や関係機関を頼り、入居者さんはもちろん、
自物件も守るために行動してみましょう。