ここ2、3年で一気に広がりを見せる賃貸業界のシェアリングビジネス。
時間貸しマッチングサイト「スペースマーケット」では
物件掲載件数は1万件を超え、毎年3倍のペースで利用が増えています。
家賃8万円の部屋が月30万の売上をあげることもあるとか!
今回は賃貸業界のシェアリングビジネスの今についてみていきましょう。
■用途考え、リピーター確保
時間貸しというと、公民館などの会議室を思い浮かべるかもしれませんが、
利用者のニーズはさまざまです。
リピーターを確保するためには、その用途を把握し、
部屋だけじゃない+αを用意することが大切です。
・会議
ホワイトボードだけではなく、プロジェクターやWI-FIの設置が喜ばれます。
ブルーレイの再生機なども用意しておけば、映画の視聴会などの用途にも使えます。
また、コーヒーメーカーや電機ケトルとインスタントコーヒーなどを置いていると、
他のレンタルルームとの違いも出せて、印象に残ります。
・パーティ
女子会やママ会、鍋パーティーなどで需要が高まっています。
一部屋まるまる借りることができるので、
子ども連れでも迷惑をかけなくていい気楽さが女性に受けています。
昼は子ども連れ向けに「タコ焼き機レンタル無料」、
夜は大人向けとして「常設のお酒を無料飲み放題」などプランを組んでみると
注目度もアップします。
・撮影
ウェディングの前撮りやテレビ局のロケまで。
今レンタルスペースは様々な撮影に使われています。
多少場所が辺鄙な場所に合っても、
ウェディングや子どもの撮影のために小道具が揃っている
団地の生活感あるシーンやあえて汚さを残した廃屋、広い庭など
ほかにないシーンが撮れる場所は需要があります。
■法人の利用が急増
前までは、
「レンタルスペースを使った会議はベンチャーなど新しい物好きの会社がするもの」
というイメージもありましたが、
最近ではさまざまな企業が会議・セミナー等で使用するようになりました。
メリットとしては
・オフィス以外の場で気分を変えることができる
・取引先との会議で互いにアクセスの良い場所を選ぶことができる
・会議の後、そのままケータリングで食事を出して懇親会などができる
など、自社会議室にはないものを求めて、利用されています。
また、カフェなどを利用しての打ち合わせをする営業マンにとって
割安で使用でき、なおかつカフェより静かなミーティングルームは魅力的。
昼一時間当たりの利用料が800~1200円は、空室の活用方法として、
オーナーさんにとっても魅力に感じられるのではないでしょうか。
■リピーターを作り出す物件
稼働率を高めるにはリピーターの存在が不可欠です。
🙂 「会社で会議に使ってみたら便利だったので、
個人でも集中する作業のとき利用したり、パーティーに使ったりしている」
という人も中にはいます。こうしたリピーターを確保できるよう、
用途+αが必要なのは前述の通りなのですが、
物件の場所・状態にも一定の条件が必要です。
・ねらい目は家賃の安い地方都市の中心部の築古物件
住むわけではないので、清掃が行き届いていれば、
利用者は築年数を気にしません。
築年数によって利用値段も変わらないので、
賃料の安い物件が収益があがりやすいです。
入居のつきにくいワンルームでもある程度広さがあれば、利用されます。
・駅近は必須!
中心部から離れていても、電車で1本など交通に便利な場所であること。
駅から徒歩5~10分以内の立地がポイントです。
・設備の内容をPR
机、いす、無料のインターネット環境は用意しておきたいところです。
また、そうした設備は写真と共にサイトで伝えていくことが大事です。
レンタルスペースを利用する人は「こんな設備はありますか?」と
よく質問をしてきます。できるだけ対応してあげましょう。
スペースシェアは広がりを見せ、多くの物件が登録されています。
それとともに、消費者側の認知度も高まり、利用されている数も増えており、
その市場は当分増え続けていくとのこと。
なかなか入居者が決まらないのであれば、
スペースシェアでの活用も候補のひとつとしてはいかがですか?