2025年、大阪万博の開催が決まり、大阪はすでにお祭り騒ぎ。
55年ぶりの快挙に、来場者数2,800万人、経済効果は約2兆円とあって、
これから一気に変わる大阪の未来が期待されています。
2009年から比べると、外国人観光客も5倍近くに増え、
大阪は今、世界中から注目される都市となっています。
今回は大阪万博のほか、大阪で行われる都市開発を紹介。
総合不動産サービス大手JLLが発表した調査レポート
「2025年万国博覧会 大阪開催決定 –
大阪不動産市場への影響と世界的都市ブランドの確立」を参考に
今後の大阪の不動産市場を考えます。
■インフラ整備、再開発による大阪の価値向上 万博開催地となす夢洲までの鉄道延伸など
今後、大阪を大きく変える交通インフラの整備が計画・実施されています。
2031年には待望の大阪都心を南北に貫く鉄道新線「なにわ筋線」が完成予定。
大阪市内から関西空港まで1時間半近くかかっていましたが、
完成すれば40分ほどで到着するとあって、その完成が今から待たれます。
また2027年に品川・名古屋間、
2045年(前倒しされれば2037年)には大阪までの区間が開業予定となっている
リニア中央新幹線が完成すれば、品川から大阪まで1時間近くで到着するそうです。
25年以上先の話とはいえ、今とはまったく違う大阪になっているでしょう。
■賃貸・投資ともに活発な大阪不動産市場
大阪Aグレードオフィスの平均賃料は、2018年9月末時点で月額坪あたり20,267円、
空室率は1.1%で、賃料上昇率は前年同期比11%と二桁増を記録しています。
ひっ迫した需要環境は続き、新規供給も限定的ではありますが、増え続けています。
大阪駅北側の再開発エリア「うめきた2期地区」の再開発事業も
2024年夏の開業に向け動き出し、さらなる成長が見込まれています。
賃貸物件で見ると、そのエリアを通勤圏とするファミリー層が
増えてくると予想されています。
駅から離れていたとしても、子育て環境や医療環境が整備されていれば
需要のある物件もたくさん出てくるでしょう。
■夢洲が「負の遺産」から「遺産」へ
大阪市の最西端にある夢洲(ゆめしま)は、広大な埋め立て地であり、
隣接する咲洲(南港)などとともにバブル崩壊によって
遊休地化・不採算化したいわゆる「負の遺産」として知られています。
しかし万博、そしてカジノを含めた総合リゾート施設の開発が進めば
世界に誇れる「日本のモナコ」になれる可能性も秘めているのです。
■周辺都市との連携により関西ブランドを発信
複数の都市が連携した経済圏、都市づくりは世界でも見られ、
大阪の場合も「観光都市・京都」、
「先端医療をはじめとする学術研究開発拠点を擁する湾岸都市・神戸」など
お互いの特徴を生かし、補完し合うことで、
東京とは違う関西ブランドを確立、魅力を発信することができます。
関西に物件を持っている、またはこれから進出する大家さん、投資家さんは
今後10年、20年の大阪の成長を考え、不動産投資・設備投資をしていくと同時に
都市の成長を楽しんでいただきたいと思います。