入居の決め手!やっぱり気になる「お金」を考える

お部屋探し事情。築年数は妥協。でも譲れないのは?
でもお伝えしましたが、部屋探しにおいて、
やはり第一の決め手となるのが、「家賃」。

さらに敷金・礼金が安く
初期費用が抑えられれば、それだけで魅力的に見えるものです。

とはいえ、安くして空室を埋めることが重要なのではなく、
物件のポテンシャルを最大限に引き出し、
入居者や市場にマッチした「お金」を考えなくては賃貸経営とはいえません。

今回は昨今の敷金・礼金事情と家賃査定について考えます。


■一時金は減少傾向。代わりにフリーレントが増加!
2018年6月、日管協総合研究所が発表した、
第19回賃貸住宅市場景況感調査
「日管協短観(2017年10月~2018年3月)」を見ると、
全国的に礼金・敷金がやや減少となっています。

礼金は、全国で0.97ヶ月から0.94ヶ月とやや減少となったが、
特に変化が大きかったのが関西圏で1.36ヶ月から1.12ヶ月に減少となりました。

また敷金についても、全国で1.37ヶ月から1.27ヶ月と減少。
関西圏では1.23ヶ月から1.00ヶ月と大幅に減少し、
総合的に見れば、関西も他の地域も、初期費用はほぼ同じ水準になってきています。


賃料が一定期間無料になるフリーレントの物件は、全国で52.0%が「増加」と回答。特に、首都圏・関西圏を除くエリアで「増加」したと回答している割合が
71.4%と多く、首都圏でも42.6%であるのに対し、
関西圏ではフリーレントが「増加」したと回答したのは13.3%と少ないです。
関西圏を除き、入居条件としてフリーレントを
提供する物件が増えている傾向にあるようです。

敷金礼金グラフ第19回賃貸住宅市場景況感調査「日管協短観」2017年10月~2018年3月より、入居条件の全国と関西圏のグラフを参照して作成
 
 フリーレントは借り手からすれば引越し・賃貸の初期費用を少なくしてくれるので
とてもメリットが大きいです。
引っ越しの多い3~4月より早く退室する人がいるのであれば、
空室期間を短くするためにも、フリーレントをうまく活用して、
入居者を呼び込むのも一つの手ですね。
 
新社会人にとっては、初期費用が少ないのはかなり魅力的。
家賃を少し上げ、2年後に回収…というやり方もあるので、
空室対策の一手として敷金礼金0、フリーレントのことを覚えておいてください。

■家賃の目安はポータルサイトで確認!
自物件と同様の間取りや築年数の物件を、ポータルサイトで検索。
項目ごとに優劣を比較し、築年数が10年以内なら+1000円、階数が1階多い-1000円、
オートロックがない-2000円 など、加算あるいは減算して、
査定をしていくと、家賃のだいたいの目安は見えてくるでしょう。

■現地調査で調整
実際には現地の不動産屋さんへ行き、
どんな人が多く、どういった部屋が人気か。
繁忙期は問い合わせがどの程度か(需要が多ければ、多少の家賃の値上げが可能)
を確認・相談してみるべきです。

また、歩いてみると、「駅からお店もなにもない人気のない道を通り徒歩6分」よりも
「スーパーなど立ち寄れる場所があり、街灯も多い道を通り徒歩10分」のほうが
人気があることもあります。

PRポイントはしっかりつかみ、理由あって、この家賃!と胸を張って言えるような
物件の特徴をしっかり見極めたいですね。

市場や入居者の需要は日々変わっていきます。
家賃をただ値下げするのではなく、現地のヒアリングや
ポータルサイト上のデータをうまく使って、
利益の最大化をめざしていきましょう。