差をつける空室対策「フリーレント」

年々、新社会人や新入生の部屋探しの時期は前倒しになり、
今年は年明け早々から繁忙期を迎える大家さんも多かったと思います。

全国賃貸住宅新聞によると、
2018年の繁忙期前半(1~2月上旬)に入居者獲得のため実施した対策としては、
賃料値下げ交渉や敷金・礼金0円をおさえ、
「フリーレント」という声が一番多くあげられました。

今回は物件の競争力強化にもつながる「フリーレント」について調べてみました。


そもそもフリーレントとは?
「入居後一定期間家賃が無料になる」ことを言います。
引っ越し難民という言葉が生まれたほど、引っ越し業者が捕まらない昨今、
自分でレンタカーを借りて引っ越しをする、という人もいるので、
引っ越し期間、家賃が発生しないのは、助かりますよね。
また、初期費用が抑えられることも、入居者にとって大きなメリットになります。
※ただし共益費、管理費は払わなくてはいけません。

■賃料を下げるより、フリーレントを採用するワケ
大きく3つのワケがあります。
・入居者にとって大きなメリットである=空室対策に有効
・家賃を下げると、他の入居者から家賃減額要求が出てしまうため
賃料を下げると、上げることは難しく、
また他の部屋の居住者からも家賃の値下げ交渉をされることも!
フリーレントなら表面上の賃料はそのままで不公平感もありません。
・資産価値を下げたくない
特に投資物件の場合は、賃料を下げると利回りも下がってしまうので、
フリーレントの期間を長くしても、賃料を下げたくない、という
オーナーさんが多いそうです。

■フリーレントを工夫次第で「損」にしない
フリーレント期間は1か月がメジャー。
多いところだと半年というところもあります。
その期間、家賃がないため、損のように感じますが
下記の手段で、損をしないように、設定している人が多いです。
・2年間で損分を回収するよう家賃をあげる
・短期での退去リスクをカバーするため、解約金を課す

頻繁に引っ越す人、長期入居を考えている人には
デメリットになるところも多いですが、
やはり初期の物入りな時期にお金がかからないことが
それを補うメリットとなっているようです。

こうした内容は契約書の特記に記載されています。
退去時などにトラブルに発展しないよう、
オーナーさん自身もフリーレントについて、把握しましょう。