意外な危険!子どもを守る物件づくり

6月、東京都内にて、7歳の子供が友人とかくれんぼをしていて、
エントランスに設置された宅配ボックス内に閉じ込められる事故が発生しました。

これから暑くなる中で、狭い宅配ボックスに閉じ込められてしまえば
熱中症で命にもかかわる事態になってしまいます。

夏休みには、自分の、おじいちゃんおばあちゃんの、お友達の
マンション敷地内で遊ぶ子どもも増えてきます

今回は予測不可能な、子どもの事故を防ぐため
なにができるか考えてみました。


 ■宅配ボックスから出れなくなった!
子どもが宅配ボックスで遊んでいて、出られなくなったという事故は
たびたび報告されています。

いずれも複数人で遊んでいたため、発見も早く、大事に至りませんでしたが、
長時間放置された場合には大きな事故につながる可能性があります。

この機会にお手紙を投函し、子どもが遊ばないように注意するようお願いしたり、
内部に緊急解除用のレバーが設けられている宅配ボックスならば、
そのことも周知しておいたほうがよいでしょう。

■階段や遊具の手すりの腐食に注意
共用部の瑕疵が原因で事故が起こった場合、
責任は大家さんにあります。

特に手すりは、子どもが全体重をかけたり、引っ張ったり、
思わぬ使い方をされることもあります。

大人が普段行かないような非常経路にも
遊びに行ってしまうので、
放置しているサビや腐食部分があるならば、改修を検討したほうがよいでしょう。

 ■車の死角に入り込む子ども
親と一緒に車に乗り込む子どもでも、時として予想できない行動に走ります。
運転マナーを呼びかけるとともに、
車と歩行者が利用する動線を明確に分けることが大切です。

一度マンション内から駐車場まで歩いてみて、
歩くスペースが確保できそうなのであれば、
線を引いて、歩道を作ることもよいでしょう。

また車の後ろに歩行者が歩くスペースがあるならば、
車止めはきちんと設けると、運転する人も安心できます。

■自分の物件にいる子は我が子も同然と考える
子どもに関するトラブルは子どもを叱るだけではなく、
親にも危機意識を持ってもらい、叱ってもらうことが大切です。
また同じマンションに住む人たちに見守ってもらうためにも、
各戸への注意書き(お願い)をポスティングすることが効果的でしょう。
・具体的にどこで、どの時間帯にトラブルが起こっているか
・クレーム対応ではなく子どもを守るためにお願いしている
・こうしたトラブルが繰り返され、事故やケガがあった場合、
 管理側では責任を負いきれない
・みんなで注意していこう

子どもに対しては、トラブルのあった現場にわかりやすい掲示をしましょう。
「ここで遊ぶと危険!うるさくしない!」
など簡潔に注意を促しましょう。

■駐車場で、マンション内で!子どもが狙われている!!
過去10年で未成年者を対象にした被害は2倍近くになっています。
窃盗や強盗や傷害、強制わいせつ、逮捕・監禁及び略取・誘拐など
さまざまな危険に子どもたちはさらされているのです。

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子どもが被害にあう場所として一番多いのは「駐車(輪)場」「共同住宅」。

10年前にはマンションの高層階から、
通り魔により男の子が突き落とされる痛ましい事件を覚えている方も
いらっしゃるかもしれません。

「駐車場や駐輪場」では、窃盗の被害が多いそうですが、
車に連れ込んでのいたずらや誘拐もあり、安心はできません。
あなたの物件が犯行現場になることもあり得るのです。

 

😕 「ルールを守らず、言うことも聞かないから、こんな目にあうんでしょ?」
👿 「子どもを注意、守るのは親の役目でしょう!?」
と思う方もいるかもしれません。

しかし、子どもを守ることは、物件を物理的に守るだけではなく、
物件の活気や明るい雰囲気を守ることにもつながります。

 😥  「子どもが不安がるから、マンションの住民同士の挨拶を禁止してほしい」
というマンションもあるそうですが、セキュリティを考えると
マンション内で人と会ったら誰でも挨拶をする
「あなたを認知しましたよ」というサインが
悪いことをしようとしている人には非常に効果的です。

お互いがお互いを見あえる環境を大家さんとして
積極的に作って、長期入居につなげていきたいですね。