「ここで暮らしたい」と選ばれるサ高住づくり

サービス付き高齢者住宅(以下サ高住)制度設立から6年目を迎え、
全国の供給数も20万戸を越えました。

サ高住とは入居者の見守りサービスや
バリアフリーなどが一定基準以上備わった高齢者向けの賃貸住宅のこと。

有料老人ホームと比べ、入居料は半分以下
プライバシーや自由度が高い上に、
居室はバリアフリー仕様で日中はホームヘルパーが常駐するほか、
夜間は緊急通報システムで対応していて安心
訪問介護事業所や通所介護事業所を併設していることも多く、
住居と介護サービスを一体的に提供しています。

高齢化社会に伴い需要が高まり、補助も手厚いことから、
ここ数年でサ高住は一気に増え、さまざまな課題も見えてきています。

今、改めて「サ高住」が社会にどういう役割を果たしているか。
賃貸オーナーはどのような「サ高住」をめざせばよいか。
考えてみました。

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サ高住は賃貸住宅という一面がありますが、
まだまだ介護施設の感覚で経営されることが多く、
部屋が狭かったり、浴室、キッチンがなかったり、
借主から見ると、魅力的な物件とは決して言えないこともあります。

また、ここ数年で急速にサ高住の建築が進み、
競合が増えたため、満室にならない。
むしろ事業継続が危ぶまれるケースがでてきています。

これからは
・居住性能が高い
・地域と密接にかかわることができる
・家族と密接にかかわることができる
・安全に、明るく、楽しく、安心していつまでも笑顔で暮らし、
 おだやかに終末期が迎えられる
魅力ある物件を企画し、選んでもらうサ高住を作らなくてはいけません。

サ高住の制度も供給の偏りや今後の役割を考慮した変更を行っています。
特に補助を大きく増やしたのが
供給が8.8%しかなかった「夫婦同居」を前提にした物件です。

・住戸部分の床面積が30平方メートル以上
・住戸内に浴室やキッチンなどの基本設備を設置している
場合には135万まで補助額を引き上げられます。

他にも国はサ高住に物件の枠を超え、地域の介護拠点となることを臨み
・地域の住民も利用できる施設を併設する
場合には補助額を1000万円から2000万円まで増やしています。

高齢者の身体の変化を見越して、
自立型の高齢者住宅とサ高住を同じ土地に建てて
介護が必要になっても住み慣れた場所ですぐに住み替えられるような
運営をしているオーナーもいます。

他にも近居型として、
子が分譲マンションに住み、親がその近くのサ高住に住むケースも
今後さらに求められてくると言われています。

「賃貸マンションと同じで、結局は競争になるのに、なんでサ高住を選ぶの? 😕 」

大きな理由は今後、借主の多くが後期高齢者になってくる現実があります。
8年後の2025年には団塊世代が75歳を超え、5人に1人は後期高齢者。
そんな人たちが10年、20年安心して暮らせる物件の供給が急務となっているのです。

多くの高齢者は住み慣れた地域への愛着が強く、
家族・友人などとの関わりや安心して暮らせるサービスと住環境があれば、
駅近好立地の物件でなくとも、需要が見込めます。

またサ高住の多くが家賃保証がある一括借り上げシステムを採用しており、
空室の有無にかかわらず、毎月安定した収入が得られます。

そして、一番の利点は、入居者だけでなく、家族やそこで職を得る職員さんなど
多くの人の役に立つ物件を作り上げることができる、ということでしょう。

賃貸物件と同じく、サ高住にもマーケティング・企画が必要です。
・企画をどの会社に任せるか
・介護事業者はどこと組むべきか
相談会やセミナーに参加して、事例等を見ながら、
じっくり選ぶことが、長期の安定した資産運用のためには重要です。

まずは難しく考えず
「自分なら、自分の親ならどんな物件に住みたいか 🙄 」
の視点で、「サ高住で土地活用」を調べてみると良いと思います。


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