平成28年5月1日現在、総務省統計局による概算値を見ると、
総計1億2,696万人のうち、実に27.1%が65歳以上の高齢者になっています。
4人に1人から3人に1人が高齢者となる一方で、
そのうち介護を必要としていない方が約80%を占めています。
つまり、ほとんどが元気な高齢者 😉 なんです。
今回はそんな高齢者の方とオーナーさんが
どちらも安心できる住まいづくりについてお話しします。
◆抱かれがちなネガティブな印象
高齢者の賃貸へネガティブな印象があるのは、ある程度仕方がないかもしれません。
例えば…
😐 バリアフリーなどのリフォームが必要なんじゃないの?
😐 年金暮らしで家賃を滞納されてしまうかも
😐 孤独死のニュースも多いし、不安…
などなど
しかし、どんどん高齢化社会が進んでいる今、
リスクを考えるだけではダメなんです!
高齢者リスクに対する知識を身に着け、
みんなが住みやすい環境をめざしましょう。
◆不安を解消する「高齢者リスクの備え」とは?
①「高齢者向け」を意識しなくても大丈夫
「高齢者」が住むなら、バリアフリーリフォームが必要なのでは?と思いがちですが
元気な高齢者ならば、段差を残して、
体を動かしてもらったほうが健康に良いことも。
避けられがちな「1階」「畳の部屋」は高齢者の人にとっては
まさに求めていた環境!と言われることもあります。
本来バリアフリーは、子どもからお年寄りまで
みんなが住みやすい環境のことを言います。
イメージする「高齢者」にこだわらず、
「誰もが過ごしやすい」をポイントにリフォームを考えたいですね。
②お金の心配は保険、保証でカバー
賃料の滞納を心配される方もいますが、
団塊世代以上の人たちは義理堅く、
人に迷惑をかけたくないと意識している方が多く、
滞納はむしろ少ないと言うオーナーさんもいらっしゃいます。
連帯保証人がいない人に向けては、連帯保証サービスがあります。
一般財団法人高齢者住宅財団など他民間業者より低い保証料で
連帯保証人となり、家賃債務保証を行う団体もありますので
一度調べてみてはいかがでしょうか。
死亡事故等など現状回復費や家賃損失などが発生した時は
損失を補償する保険もあります。
オーナー向け、高齢者の方向けのものなど種類もありますので
入居の際は互いに検討してみることも良いでしょう。
③サービス利用、オーナーさん入居者同士のコミュニケーションで見守ろう
前述の保険や保証の他にも、
見守りサービスや訪問介護、食事の宅配サービスを利用してもらえば、
比較的早期に異変を察知することができます。
そして、それ以上に大切にしたいのはオーナーさんや近隣住民との交流です。
洗濯物が干しっぱなしになっていないか、郵便物がたまっていないか、
集まりに参加しているか…などなど。
普段からコミュニケーションをとっていれば、
なにかあった時も、すぐに気づくことができます。
バリアフリーと同じく、交流が普段からできる住まいは
誰にとっても住みよい住まいになるはずです。
高齢者の賃貸には色々と不安もありますが、
みんなが安心して、住むことができる住まいづくりを
一度考えてみてはいかがでしょうか?